フリーランスの約4割「孤独感」を経験…キャリアの浅い若年層ほどメンタルヘルス不調の傾向強く
2024年11月1日にフリーランス保護新法が施行される予定となり、フリーランスの法的地位が明確化され、フリーランスという働き方を選択する人が増加することが予想されます。株式会社テックビズ(東京都渋谷区)が実施した、「フリーランスのメンタルヘルス」に関する実態調査によると、フリーランスの約4割が「仕事中に孤独感」を経験しており、特にフリーランス経験一年未満では6割超が孤独を感じていることがわかりました。
調査は、フリーランスで働く全国の20〜60歳の男女600人を対象として、2024年8月にインターネットで実施されました。
調査の結果、フリーランスの40.7%が「仕事中に孤独感を経験」していることが判明。そのうち、フリーランス経験一年未満の人では62.5%が孤独を感じており、フリーランス歴が短い人ほどこの傾向がみられました。
さらに、「孤独を感じる主な要因」としては、「仕事の獲得・維持の難しさ」や「健康保険や福利厚生の不足」が上位を占めたほか、「仕事上の相談相手や同僚の不在」といった意見が挙がり、フリーランスの不安定な立場が孤独感を助長している実態を浮き彫りとなりました。
また、「フリーランスとして仕事をする中で、メンタルヘルスがすぐれないと感じたことはありますか」という質問には、41.8%が「ある」と回答。年代別では「20代」(54.1%)が最も多く、若年層ほど不調を感じやすい傾向がみられました。
若年層やキャリア初期のフリーランスが直面する孤独感やメンタルヘルスの不調の傾向がみられたことについて同社では、「組織的支援や日常的な同僚との交流機会の不足に起因すると考えられます」とコメントしています。
そこで、フリーランスとしての「孤独感や不安を相談できる相手」について尋ねたところ、64.3%が「相談できる相手がいない」と回答。また、メンタルヘルスの問題が生じた際、「専門家(カウンセラーや医師など)に相談しやすい環境にありますか」という質問には、67.8%が「相談がしにくい環境にある」と感じていることがわかりました。