何を着ても楽しくない…大草直子が<更年期のおしゃれを楽しむ方法>を徹底解説。「40代に入ったら絶対にすべきなのは…」
40代、50代は、更年期真っ只中。気力が落ちたり、体重がコントロールできなかったりするせいで「おしゃれが楽しくない…」と悩む方もいるのではないでしょうか。そんななか、「45歳から55歳は、おしゃれも少しスローダウンする勇気を持って」と話すのは、ファッションエディターやスタイリストとして活躍する大草直子さんです。そこで今回は、大草さんの著書『見て触って向き合って 自分らしく着る 生きる』から、大人のおしゃれのTIPSを一部ご紹介します。
【書影】気鋭のファッションエディターが本音で明かす、大人のTIPS。大草直子『見て触って向き合って 自分らしく着る 生きる』
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45歳から55歳までは、おしゃれもゆっくり
45歳から55歳。はい、この時期は、まさに平均的な更年期と重なります。
日本女性の閉経の平均年齢が51歳。閉経の前後5年、10年が更年期です。
ホルモンのバランスが急激に変わり、それに伴い、肌が敏感になったり、粘膜が乾いたり、関節が痛くなったり、ホットフラッシュ、不眠、イライラに悩む人もいるかもしれません。
更年期、というのは思春期や壮年期と同じ、誰にでも訪れるもので、そこに日常生活に支障があるほどの不具合が起きると更年期障害というわけですが、まさに私は真っ只中。
今ある症状は、イライラ、気分の落ち込み、夜中に何度も起きる、目や喉の乾き、左足の足首が硬い! あ、時折ホテリも。
少しスローダウンする勇気を
体力も、確実にこの数年間でがくっと下がりました。
起き上がることもままならず、離職を余儀なくされる人や、昇進を諦める人もいるでしょう。
ドライスキンから来る敏感肌ゆえ、どんな素材を着てもストレスになる、代謝が下がるために何をしても太ってしまうから、おしゃれが楽しくない――こんな声もよく聞きます。
今までできたことができない、とか、気力が落ちる、あとは太ったり痩せたり、と体重がコントロールできない人が多いからこそ、声を大にして言いたい。
この時期は、仕事も生きることも、そしておしゃれも少しスローダウンする勇気を持ちましょう。
前と同じペース、外見、モチベーションをキープしないと、という考えは手放し、この時期ならではのゆったりとした速度を楽しむべきです。
あ、これ、まず自分に言っています。
おしゃれについて私がやっていることを具体的に記しておきますね。
更年期におすすめの服、下着
まず、下着を見直しました。
ワイヤーが入っているものやレースなどの装飾が多いものは避け、バストトップが当たる部分も含めてコットンやシルクなどの天然素材を選ぶようにしています。
(写真はイメージ。写真提供:Photo AC)
イタリアのインティミッシミには、買いやすい値段のブラジャーやショーツ、キャミソールが揃っています。
冷えは大敵なので、腹巻きやキャミソールなども活用します。ただし、これもできる限り天然素材を。化繊や機能素材は肌を乾燥させることがあるので避けたいです。
ニットもカシミヤやウールが良いでしょう。
体重が増えた場合は、ビッグサイズのシャツがオススメです。襟や前立て、カフスが、少しぼんやりしたボディラインをシャキッと見せてくれます。
デニムがきつくて辛い、それならお休みしましょう。
土踏まずのアーチがゆるくなるのも更年期の特徴なので、ハイヒールはしばらく脇に置いて、スニーカーやローファーを主役に。
絶対に必要なこと
無理して、以前と同じコーディネートをする必要はない代わりに、絶対に必要なのがエクササイズ。
体型を戻す、キープするが大きな目的ではなく、筋力をつけ、骨粗しょう症を防ぐため! 閉経後、骨がもろくなるので、40代に入ったら、自分ができる範囲での運動をしましょう。
ウォーキング、軽いランニング、余裕があったらパーソナルトレーニングやピラティスなど。
ヨガも良いのですが、ヨガ愛好者は、筋肉をつけるエクササイズも別で考えたほうが良いそうです。
こうして書いているだけで、いろいろなことが起きる年齢だからこそ、それこそ新しい人生、おしゃれに変換させることが大事だということがわかります。
怖がらず、共に、ね。
※本稿は、『見て触って向き合って 自分らしく着る 生きる』(マガジンハウス)の一部を再編集したものです。