井上戦を主張するアフマダリエフ(アフマダリエフのインスタグラムより)

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プロボクシングの元WBA・IBF世界スーパーバンタム級王者ムロジョン・アフマダリエフ(ウズベキスタン、29)陣営が、同級4団体統一王者・井上尚弥(大橋、31)への挑戦権を改めて主張した。米ボクシング専門メディア「ボクシングシーン」(ウェブ版)が10月15日に報じた。

次戦は12月にグッドマン戦を予定

同メディアによると、アフマダリエフの顧問弁護士のパット・イングリッシュ氏が取材に対応し、WBAの指名挑戦権を保持するアフマダリエフが、井上の次期挑戦者であると主張したという。

井上は現在、世界4団体(WBA・WBC・WBO・IBF)の王座を保持しており、それぞれの団体の指名挑戦者との試合が義務付けられている。

23年12月にスーパーバンタム級4団体の王座を統一した井上は、24年5月にWBCの指名挑戦者ルイス・ネリ(メキシコ、29)と対戦。6回TKOで王座防衛に成功し、9月に元IBF同級王者テレンス・ジョン・ドヘニー(アイルランド、37)と対戦し7回TKOで退けた。

そして、次戦はWBO・IBF同級1位の指名挑戦者サム・グッドマン(オーストラリア、26)を相手に12月に防衛戦を予定。これを不服としたアフマダリエフ陣営は、次期挑戦者としての「正当性」を主張している。

「WBAの番が回ってくるまでずいぶん時間が経っている」

「ボクシングシーン」によると、イングリッシュ氏は「WBAの番が回ってくるまでずいぶん時間が経っているし、私たちは穏やかな眠りにつくつもりはない」とし、「井上は(WBA)タイトルを放棄するか、訴訟になるだろう」と、法的措置を辞さない構えを見せたという。

アフマダリエフは20年1月にIBF・WBA世界スーパーバンタム級王座を獲得し、22年6月までに3度の王座防衛に成功していた。当時、バンタム級からスーパーバンタム級に階級を上げた井上の対戦候補に挙がるも、23年4月にマーロン・タパレス(フィリピン、32)に敗れて無冠となった。

アフマダリエフに勝利し2団体統一王者となったタパレスは、23年12月に井上と4団体王座をかけて対戦。モンスター相手に果敢にパンチを繰り出すも、10回KO負けで王座を失った。

タパレスに敗れたアフマダリエフは、23年12月にWBA世界スーパーバンタム級挑戦者決定戦を行い、ケビン・ゴンザレス(メキシコ)に8回TKO勝利で井上への挑戦権を獲得。以降、井上との対戦待ちの状態が続いており、メディアを通じて再三、井上を「挑発」している。