中日を戦力外となった中島宏之を獲得する球団は出てくるか? 注目される「縁のある球団」「現役続行の条件」
中島は今季、負傷の影響もありノーヒットだった(C)産経新聞社
中日は8日、中島宏之、上田洸太朗、垣越建伸、竹内龍臣、加藤翼の5選手と来季の契約を結ばないことを発表した。
球団を通じて中島は「チャンスを与えてくださった球団、立浪監督、ファンのみなさまの期待に応えられず、悔しい気持ちでいっぱいです。1年間という短い期間でしたが、バンテリンドーム、ナゴヤ球場でたくさんの応援をいただき、感謝しています。野球が好きですし、まだまだ頑張りたいと思っています。1年間、ありがとうございました」とコメントした。
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昨オフ巨人を戦力外になった中島は、持前の勝負強さから代打の切り札として活躍を期待されていたが、今季は4月19日に右手中指の負傷で抹消されると、1軍では15試合に出場、13打数無安打、1打点に終わっていた。
西武時代の2009年には侍ジャパンの一員としてWBCに出場、チームの世界一に貢献した。同年には最多安打のタイトルも獲得、通算1928安打と節目の2000本安打まで残り72本となっている。
一方、現役続行を希望している中島を獲得する球団は出てくるのか。球界を代表するスラッガーとして地位を築いたが、来季は43歳シーズンとなり、厳しさは予想される。
そんな中で注目されているのは古巣の西武にもある。中島にとってはキャリアをスタートさせた思い入れのある球団。今季は歴史的な低迷にも悩まされ、すでに西口文也2軍監督の1軍昇格人事が決定的となっている。
再建が期待されるチームにおいてテコ入れが強く求められているのは打撃面だ。今季は助っ人陣もふるわず、ともにリーグワーストのチーム打率(.211)、本塁打(59本)と攻撃力不足に悩まされた。
すでに中村剛也と栗山巧の両ベテランの現役続行も決定している中、球団が手を差し伸べるとすれば、かつてチームを支えた功労者に対しての温情ともなる。
最近の球界ではコーチ兼任として指導者としての道を勉強させる方法もある。西武では過去にも松井稼頭央氏や松坂大輔氏など他球団を経験し、最後に西武で花道を飾ってもらうという形を取る場合もあり、球団の対応が注目されそうだ。
一方でNPB球団で獲得の声がかからない場合、現実的な路線としては独立リーグでのプレーも選択肢に入るかもしれない。
最近では独立リーグからNPBに入団する例も増えてきている。本人のコメントにあるように「野球が好きで、まだまだ頑張りたい」とするならば、若手に交じって汗をかくのも自身の引き出しを増やす上では有効となる。
勝負強い打撃が持ち味のベテランスラッガーの去就は果たしてどうなるか。今後も注目の存在となりそうだ。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]