楽天・今江監督(写真:アフロスポーツ)

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プロ野球横浜ベイスターズ、日本ハムでプレーした野球解説者の高木豊氏(65)が2024年10月6日までにユーチューブを更新し、来シーズンの続投が未定と報じられた楽天・今江敏晃監督(41)について私見を述べた。

「監督ひとりのせいにするというのはどうなんだろう」

今江監督就任1年目の今シーズンは、セ・パ交流戦で球団初となる優勝を飾った。リーグ戦ではソフトバンクが序盤から独走する中、最後までロッテと3位争いを演じ、存在感を示した。

結局、リーグ戦は4位が確定し、クライマックスシリーズ(CS)進出を逃した。

スポーツ紙の報道によると、2年契約の今江監督は、来シーズンの続投が基本線とみられたが、現時点での続投は未定で、全日程終了後に球団と去就に関する話し合いの場がもたれるという。

動画では、これまで楽天には05年の球団創設以来、1年で退任した監督が5人(田尾安志氏、マーティ・ブラウン氏、大久保博元氏、平石洋介氏、三木肇氏)いることを紹介した上で、高木氏は今回の報道について言及した。

「(1年で退任した監督が)5人もいるんだったら、珍しくもなんともない。でもそれは、監督をお願いした人の人生もあるわけだから、そこらへんはちゃんとしてほしい」と注文を付け、「絶対に優勝を目指そうというわけだから、それを監督ひとりのせいにするというのが、どうなんだろうと思う」と疑問を投げかけた。

「来季白紙だって言われたら、言われた監督の身にもなってみろよ」

高木氏は、就任1年目にしてセ・パ交流戦で球団初の優勝を果たした今江監督の手腕を「それなりにインパクトを与えたシーズン」と評し、次のように持論を展開した。

「監督が士気の下がるようなことをやったとか、そういうのだったら別だけど、結構ちゃんと戦ったと思う。それでクビになるのなら、あそこで監督をやるひとはいないんじゃないの? 人生が変わっちゃう。今江はそのままコーチからの昇格だったから、人生が変わるというよりも給料がちょっとだけ上がっただけで済んだが、外から呼んだ人はいろんなところと人脈とか道を作っている。それをゼロにして行くという人は、もういないんじゃないかな。ちょっとバカにしすぎだよ。1年で何ができるんだよ」

高木氏は今シーズン、Bクラスに終わった要因のひとつに、先発投手の不足を挙げた。今シーズンのチーム防御率3.78と、577失点はいずれもリーグワーストで、来シーズンの課題は明確だ。

今シーズンの今江監督の戦いぶりについて「注文するのは熱さ。遠慮しているような気がする」と指摘した。

続けて、「ここでまた1年で監督が代わるって、白紙だって言われたら、言われた監督の身にもなってみろよ。2年契約があるのに。やる気がなくなる。チームに愛情がなくなる。選手にではなく、球団に対しての。そういうことはマイナスに作用するから、そこらへんは避けてほしい」との見解を示した。