南米・チリ北部のチャナントール山頂で撮影された紫金山・アトラス彗星=現地時間9月30日早朝(撮影・東京大学TAOプロジェクト/中西昭雄)

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 南米・チリ北部のチャナントール山頂(標高5640メートル)に口径6.5メートルの望遠鏡建設を進めている東京大アタカマ天文台プロジェクトは2日までに、地球に接近中の紫金山・アトラス彗星(すいせい)を撮影し、画像を公開した。

 同彗星は昨年1月、中国・紫金山天文台の研究者らが発見。ハレー彗星のように周期的に接近するわけではないため、今回しか観測できないという。日本でも今月初めまでは明け方の東の低い空に、中旬から下旬にかけては日没直後の南西の空に尾を伸ばした姿が見られると予想されている。

 撮影チームの高橋英則・東大助教は「東の空から淡い一筋の光が見えてきた瞬間は身震いをする思いだった」とコメントした。