予約困難なイタリアン「チニャーレエノテカ」の新店では、モン・サン・ミッシェル産のムール貝をたらふく楽しめる!

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人気イタリアンの「チニャーレエノテカ」が手がける新業態は、ムール貝をたらふく楽しめる気軽なワインバーだった!

ビルの角に隠れたクラシックな木製ドアが目印

神泉にあるイタリアン「チニャーレエノテカ」は予約困難なプラチナシート。その姉妹店で学芸大学にある「チニャーレ ヴィーノ エ パーネ」も、今や予約がなかなかとれなくなってしまった。そこで、もっと気軽に来てもらえる店を作りたいとオープンしたのがここ「ガストロノミア」だ。場所は「チニャーレ ヴィーノ エ パーネ」のはす向かい。ごく小さな店舗だが、最初の「チニャーレ」があった場所だからまさにチニャーレの原点。少しキッチンを広げてリフレッシュし、フレンチベースのワインバーとして生まれ変わった。

カウンターにはハーブなどの食材が並び、おいしそうな香りを放っている

学芸大学の駅から徒歩1分と近いが、ビルの通路に面した入口は奥まっていて隠れ家のようだ。ドアを開けるとわずか5席のカウンターのみ。狭いけれど、天井が高いので窮屈な感じがなく、シックな照明に照らされて壁を埋める絵やペンダントライトがいい雰囲気を醸し出している。

フランスが好き! 店主の店にかける思いとは?

フランスへの一人食べ歩き旅も経験済みの荒川さん。そんな話もぜひ聞いてみたい

店を切り盛りするのは「チニャーレエノテカ」でサービスやキッチンなどを担当してきた荒川瑞紀さんだ。フランスの料理や文化が好きという荒川さんらしく、料理はイタリアンではなくフレンチベースが基本。ワインだけでなく、セレクトが光るジンや焼酎があったり、自家製のレモネードカクテルがあったりと、少数精鋭だがドリンクも個性を感じさせる。

ボリュームに驚愕! 期間限定で楽しめるムール貝とは?

「モン・サン・ミッシェル産ムール貝」1,700円。トッピングにはサワークリーム、イタリアンパセリ、ディルを散らして

名物はムール貝のワイン蒸し。フランスでも極上とされるモン・サン・ミッシェル湾のムール貝は生きたままフランスから直送される。日本のものと比べると小ぶりだが、身がしまって旨みが強く、クリーミーな味わいが特徴だ。ムール貝のシーズンである7〜12月はずっとメニューに登場するという。ムール貝を主役にしようと思ったきっかけについて荒川さんはこう話す。
「コロナ禍を境に、フランス産のムール貝を食べられるお店が少なくなったと感じています。それでたっぷりのムール貝を気軽に食べられるお店があったらいいなと思って。本場みたいにムール貝をつまんで、お酒を飲んだら楽しいでしょ」と荒川さん。

途中でレモンを搾るとさっぱりしてまたおいしい。最後は旨みが溶けだしたスープまで味わいたい

他にもお酒に合う一品料理を用意!

「北海道雪室フライドポテト」700円

ムール貝以外におすすめなのが、ひとワザありの「フライドポテト」。北海道産のじゃがいもは雪室で熟成しているので糖度が高い。それを皮つきのまま塩ゆでし、あえて手で割って揚げる。包丁で切らずに手で割ることで、断面のテクスチャーのカリカリやほっこりがランダムになるからおいしいのだ。

「国産牛のボリート」1,200円

がっつり食べたいという時に人気なのはボリュームたっぷりの「国産牛のボリート」。ボリートは水煮の肉料理で、イタリアンの定番。塊の牛肉をほろりと崩れるほど軟らかく煮込み、ハーブが香るサルサヴェルデをかけている。ボリューミーだがシンプルで優しい味付けなので、ぺろりと食べられる。旨みが溶け出たスープには自家製チャバッタを浸して味わいたい。

グラスワインはスパークリング、赤、白、オレンジなどで1,200円〜、ボトルワインは6,000円〜

ワインは軽やかで飲み心地のいいものが中心。フランスやイタリアだけでなくさまざまな国のナチュラルワインをそろえている。ワインリストはないので、荒川さんと相談しながら、好みのワインを選ぶのがおすすめだ。

「チニャーレ ヴィーノ エ パーネ」の看板を目指して

ふらりと来てほしいから予約は基本的に不可。ただし当日は予約ができるので、行く前に電話をするのがおすすめだ。支払いはキャッシュのみ。軽く食べたい時やサッと立ち寄ってワインを1杯だけ、2次会でつまんで飲みたいなど、普段使いに重宝する。
予約困難なチニャーレの片鱗を気軽に味わえるうれしい店ができた。


<店舗情報>
◆gastronomia
住所 : 東京都目黒区鷹番3-7-12 1F
TEL : 080-4154-9911

※価格はすべて税込

文:岡本ジュン、食べログマガジン編集部 撮影:片桐 圭

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