昨年のスプリンターズSを制したママコチャ(昨年10月撮影、ユーザー提供:淳。さん)

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 父に大きな勲章を届けるか。クロフネ産駒のママコチャ(牝5、栗東・池江泰寿厩舎)が、スプリンターズステークス(3歳上・GI・芝1200m)で連覇に挑む。

 クロフネは01年にNHKマイルCとジャパンCダートを制した二刀流の名馬だ。種牡馬としても優秀でフサイチリシャールやカレンチャン、アエロリットなど、多くのGI勝ち馬を輩出している。21年1月に23歳で死亡したが、初年度産駒がデビューした05年から昨年まで19年連続でJRA重賞制覇を継続中。これはパーソロンと並んで最長タイの記録で、今年も勝てば単独1位タイとなる。しかし、ここまでのJRA重賞には延べ3頭が出走して未勝利となっている。

 ママコチャは父クロフネ、母ブチコ、母の父キングカメハメハの血統。20年の阪神JF、21年の桜花賞、22年のヴィクトリアマイルを制した「白毛のアイドル」ソダシの全妹だ。昨年のスプリンターズSでGI初制覇を果たし、クロフネ産駒の19年連続JRA重賞制覇に貢献。その後は3戦未勝利だが、前走のセントウルSでは57kgを背負って2着に健闘しているので、衰えは全くない。休み明け2戦目で迎える今回、当然ながら好勝負が期待される。

 JRAに残るクロフネ産駒はママコチャを含めて6頭のみ。そのうち、現実的にタイトルを狙えるのはママコチャと、障害オープンのブリヨンカズマの2頭だけだろう。もちろん、エースはママコチャ。偉大な父の評価を更に高める連覇を期待しよう。

【JRAの現役のクロフネ産駒】五十音順
・エンドレスロード(牡5、栗東・高橋一哉厩舎、1勝クラス)
・バーリンギャップ(牝5、美浦・萩原清厩舎、2勝クラス)
・ハギノアトラス(セ8、栗東・鮫島一歩厩舎、オープン)
・ブリヨンカズマ(牡5、栗東・高橋文雅厩舎、障害オープン)
・ママコチャ(牝5、栗東・池江泰寿厩舎、オープン)
・ミエノナイスガイ(牡5、美浦・上原佑紀厩舎、2勝クラス)