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 ◇ナ・リーグ ドジャース−マーリンズ(2024年9月19日 マイアミ)

 ドジャースの大谷翔平投手(30)が19日(日本時間20日)、敵地でのマーリンズ戦に「1番・DH」で先発出場。第5打席で2打席連発となる50号を放ち、MLB史上初の50本塁打、50盗塁を達成した。

 100年を超すメジャーリーグの歴史に新たな1ページが刻まれた。7回2死三塁で迎えた第5打席、大谷は相手4番手・バウマンの外寄りナックルカーブをフルスイング。逆方向へ飛んだ打球はぐんぐん伸びて左翼席に着弾。ついに偉業を成し遂げた。

 2打席連発の50号で「50−50」に到達。打席に入る前から立ち上がって偉業を待ち望んだ敵地スタンドも歓声が鳴り止まず、お祭り騒ぎとなった。

 大谷は大きな声で吠えながらダイヤモンドを一周。ベンチで満面の笑みでナインとハイタッチすると、もう一度、グラウンドに姿を見せ、スタンドに頭を下げてあいさつ。敵地にもかかわらず大きな拍手が沸き起こり、偉業達成をファンも一緒に喜んだ。

 これで1試合7打点として117打点とし、松井秀喜の116打点を抜いて日本選手最多となった。また、ドジャースでの50本塁打はショーン・グリーンを抜いて球団新記録となった。

 大リーグ公式サイトのサラ・ラングス記者によると、1901年以降、1試合で少なくとも5安打、複数の本塁打、複数の盗塁を記録した最初の選手と記録的偉業を紹介。その上で自身のXで「そして彼は50-50に到達するためにそれをやったのです!」と伝えた。

 初回の第1打席は右翼フェンス直撃二塁打を放って出塁すると、1死一、二塁から4番・スミスへの初球でスタートを切り、三盗に成功。間一髪で捕手の送球より先に足がベースに到達し、セーフをもぎ取ると、自ら大台到達を拍手。観客もスタンディングオベーションで50盗塁を称えた。

 また、記念の三塁ベースは球場スタッフによって取り外され、ベンチ裏へ運ばれた。大谷はその後、スミスの右犠飛で先制ホームを踏んだ。

 2回2死一、二塁の第2打席も右前適時打でリードを拡大。なおも一、三塁から次打者・ベッツの打席で二盗に成功。今季51盗塁とし、イチローがマリナーズ時代の2001年に記録した日本選手最多56盗塁も視野に入った。

 3回2死一、三塁で迎えた第3打席は相手2番手・ベネジアーノの直球を捉え、左中間を破る適時二塁打で2者生還した。

 大谷は三塁を狙ったが、惜しくもタッチアウトとなり少し悔しそうな表情でベンチへ戻った。それでも3安打以上は今季10度目で、7月2日のダイヤモンドバックス戦以来、67試合ぶりとなった。

 6回1死二塁の第4打席はスライダーを完璧に捉え、右中間席上段へ豪快な49号2ラン。これで2001年にショーン・グリーンが記録した球団のシーズン最多本塁打記録に並んだ。また、今季最多5打点の荒稼ぎで今季115打点とし、松井秀喜がヤンキース時代の2005年に記録した日本選手最多116打点にあと「1」まで迫った。