褒めタイムは突然終わりを迎えて「ごめんなさい……」と謝られてしまった。「いや、久々に褒められて嬉しいです!」と本音で答えたが「いやいや、すみません」と変な空気になってしまった。

◆「シンママと告げられたときの反応はどうすればいい?」の答え

 そんなこともあって、今後もう会わないような人には、わざわざ「シンママです」って言わない方がいいのかなぁと思いはじめていた。

 保育園に入ってから息子氏は最初、人見知りを全くせず「逆に大丈夫なんだろうか?」と心配だった。そのことを保育園ノートに書くと、初めて会った先生に「パパにはどう? 人見知りする?」と聞かれたのだ。

「うわー、きたー」と思ったが「うちはシングルなんです」と答えると「あ、そうなんだ」で話が終了した。

 そのとき、これ! これなのよ! と思った。

 クイズ番組で「シンママと告げられたときの反応はどうすればいい?」という問題が出た際に、答えが分かって急いでピコーン!とボタンを押したくなる感覚。

 私の求めていたシンママへの反応はこれなのよ!これくらいでいいのよ!

 保育園の先生は、おそらくたくさんのシンママを見てきたから本当に「あ、そうなんだ」程度にしか思わなかったのだろう。私からしてもシンママというのはその程度のことなのだ。

 たいていの人が「ごめんなさい!」と謝ってくるか「大変でしょう? 1人でえらいわね」と心配してくるのだが、シンママに限らず、世の中の母親は全員大変だろう。

 別に強がっているわけではないが、自分と子どもの面倒だけ見ればいいので気楽といえば気楽なのだ。 まあ、そんなわけで皆様も相手がシンママとわかった際に、変に謝る必要はないのです。

<文/吉沢さりぃ>

―[ド底辺グラドル兼ライター、未婚の母になる]―

【吉沢さりぃ】
ライター兼底辺グラドルの二足のわらじ。著書に『最底辺グラドルの胸のうち』(イースト・プレス)、『現役底辺グラドルが暴露する グラビアアイドルのぶっちゃけ話』、『現役グラドルがカラダを張って体験してきました』(ともに彩図社)などがある。趣味は飲酒、箱根駅伝、少女漫画。X(旧Twitter):@sally_y0720