漁師「昨日から寝られんかった、ドキドキして」8か月ぶりに漁師が海へ「アマダイの漁場調査」
被災地・輪島の漁師がようやく一歩を踏み出しました。
5日朝早く、国の漁場復旧対策支援事業として元日の地震後初めて、輪島港から沖合へと船を出しました。行われたのはアマダイの漁場調査です。
日の出前、午前5時の輪島港。アマダイなどを狙い、海底に仕掛けた網を漁船で引き回す「こぎ刺網漁」を行う漁師たちおよそ20人が続々と集まってきました。水産庁が主体となって、漁の再開に向け漁師が実際に沖に出て試験的に漁を行うこの取り組み。大規模な海底隆起が起きた能登の海で例年通りの操業が可能かを判断します。
金沢に二次避難中の漁師 遠島至さん
「(Q久しぶりに海に出るということですが、今気分は?)最高」「今まで引っ張ったところが大丈夫かどうか、楽しみといえば楽しみ」漁師・上浜三喜雄さん「心配なのもあるし何の魚がおるかの楽しみもある、久しぶりやしね、とりあえず1回出てどんなもんか」記者リポート
「調査を行うため地震以降初めて、漁師を乗せた船が輪島港から沖へ出ていきます」漁師「昨日から寝られんかった、ドキドキして」輪島港では、海底の土砂を取り除く作業が続いていることに加え、水揚げした魚を出荷するための荷さばき場の工事が終わっていないため、漁再開のめどは立っていません。
午後0時半ごろ、30キロほど離れた沖での調査を終えた漁師が港に戻ってきました。
漁師・坂口清隆さん
「アマダイと、れんこだい。8か月もうちから出んとおったやろ。外行くったって何も仕事もないし、やっぱり全然違う沖行ったら。5年くらい長生きしそうやわ。」漁師・山本広幸さん
「昨日から寝られんかったもん。ちょっと興奮したりちょっとドキドキで、出られて気持ちよかった」旬のアマダイ、8か月ぶりの漁の手ごたえは…
漁師・坂口清隆さん「量は大しておらんかった。これだけじゃだめだわ」
漁師・山本広幸さん「無線で聞いとる仲間の人も少ないって言っているし、やっぱり地震の影響とか何かあるんかな。まだ1回目だし分からないんですけど。」
輪島港では11月のカニ漁解禁までには底引き網漁の再開目指す調査は10回ほど行われる予定です。
また、石川県漁協輪島支所では、11月上旬のカニ漁解禁までに、9月始まったばかりの底引き網漁の再開を目指しています。
県漁協輪島支所によりますと、カニなどを獲る底引網漁の調査は9月中ば以降で、輪島港に係留されていた船が県内各地の漁港に現在避難していて、それを輪島港に集める調整をしているとのことです。