福岡管区気象台は29日午前11時43分、台風第10号に関する福岡県気象情報第10号を発表した。台風10号は30日昼前にかけて九州北部地方を横断する見込み。福岡県では、30日にかけて暴風、土砂災害、低い土地の浸水、河川の増水や氾濫に厳重に警戒し、うねりを伴った高波に警戒するよう呼びかけた。引き続き30日午後にかけて、線状降水帯が発生して大雨災害の危険度が急激に高まる可能性がある。

 気象概況によると、強い台風10号は29日午前11時には、熊本県天草市付近を1時間におよそ15キロの速さで北へ進んでいるものと推定される。福岡県では全域が風速15メートル以上の強風域に入っており、一部で風速25メートル以上の暴風域に入っている。これまでの大雨で土砂災害、洪水災害の危険度が高まっている所がある。

 台風が予報円の中心付近を進むと、30日未明に福岡県に最も接近する見込み。このため同県では、30日未明にかけて、猛烈な風が吹き、海上ではうねりを伴う大しけが続く見込み。飛来物によって負傷したり、走行中のトラックが横転するおそれがある。不要不急の外出は控え、屋内では窓から離れるなど暴風に厳重な警戒を呼びかけた。
 また、台風本体や台風周辺の暖かく湿った空気が流れ込んで大気の状態が非常に不安定となっており、大雨となるおそれがある。台風の動きが遅いため、福岡県では長い時間にわたって、猛烈な風や非常に強い風、うねりを伴う大しけ、大雨が続くおそれがある。

 線状降水帯が発生した場合は、局地的にさらに雨量が増えるおそれがあります。