© Patty Ho via Flickr

ちょっと掃除しますわ!

しばらく電子レンジの掃除をしていない人は、そろそろ除菌をしっかりやったほうがいいかもしれません。ある研究チームが30台の電子レンジを調べたところ、750種近くの細菌が電子レンジを棲家にしていることがわかったのです。しかも、これまでに発見された中で最も回復力のある微生物が生息している可能性があることも明らかになりました。

「家庭用電子レンジで発見されたクレブシエラ属、エンテロコッカス属、アエロモナス属などの菌種は、人間の健康にリスクをもたらす可能性があります。とはいえ、他のキッチンの場所と比較しても、電子レンジで発見された微生物群だからといって何か特別なリスクが増加するわけではないです」とこの研究に携わったダーウィン・バイオスペクティング・エクセレンスSLの研究者Daniel Torrent氏は説明しています。

ウンチに入っている細菌がレンジの中に

例えば、クレブシエラ属は、通常人間の糞便中に見られる細菌。疾病管理予防センターによると、人間の肺炎や血液感染を引き起こす可能性があり、抗生物質に対する耐性がますます強くなっているとのこと。エンテロコッカス属やアエロモナス属も同様のことが言えると説明されています。

電子レンジみたいな電磁波の中でも生き延びられるの?とも思いますが、電子レンジは非電離放射線の一種なので、細胞や原子を変化させるエネルギーを持っていないんです。アメリカ食品医薬品局(FDA)によると、適切な時間、電子レンジに食品を入れると微生物は死滅するそうですが、それは発生する熱によるもので、電磁波そのものによるものではないそうです。

レンジの置き方によって細菌は変わる

すべての電子レンジで同じ種類の微生物がいるわけではありません。むしろ、周囲の微細な特徴によって変わってくるとのこと。この研究では、共有スペースや一戸建ての台所にある電子レンジは、実験室にある電子レンジとは異なり、細菌の多様性が低いことがわかっています。研究の中で以下のように説明されています。

私たちの研究結果から、家庭用電子レンジはキッチンの表面と同じような、より 「人間化 」したマイクロバイオーム(生態系における生きた微生物の集合)を持っていることが明らかになりました。

実験室で使われている電子レンジの微生物群は、家庭のものとは異なっていましたが、ソーラーパネルの微生物群と類似していたそうです。研究チームは、電磁放射の存在や絶え間ない熱変化など、いずれにせよ一番強い菌しか生き残れないだろう仮説を立てています。

なお、Torrent氏おすすめの殺菌方法は、電子レンジ内をこまめに拭くこと、定期的に薄めた漂白剤や消毒スプレーを吹きかけて掃除する、とのことです。

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