「ヤスのコラム」




神保町よしもと漫才劇場に所属し、「M-1グランプリ2023」では準決勝進出&敗者復活戦3位という結果で注目を浴びたお笑いコンビ・ナイチンゲールダンスのヤス。“尖り芸人”と呼ばれた過去もあるが、その素顔は「真っすぐで熱い男」だ。そんな彼が日々感じたことを書き綴る連載「ヤスのコラム」。

■第4回「自撮りをする理由」

おはようございます、ヤスです。

僕はよくインスタで自撮りを載せています。よくそれについて「なんで自撮りしてるの?」と意図を聞いてくる方が多いので、このコラムで説明しようと思います。

まず最初に番組の打ち合わせで「ヤスさんって自撮りが趣味特技じゃないですか、」と聞かれます即座に制します。「趣味特技じゃないです、生き様です」。僕にとって自撮りは生き様なのです。この時代にこの容姿この環境で生きているという生き様を少しでも後世に伝えるためのライフワークなのです。

逆に自撮りをしてない方にお聞きしたいんですが、あなたが将来老いて孫に「おじいちゃんおばあちゃんの昔の写真どこー?」って聞かれた時にわけわからん写りの悪い免許証の写真しかないの危機感ないですか?すごい極端な言い方するとあなたが生きた証が何十年か刻みにしか残っていない、あなたのセーブデータは最初の冒険の1ステージ目と4ステージ目と最終ステージしかないなんて冒険者としてどうなのでしょうか?僕は絶対に捕まえたいポケモンいるんでこまめにこまめにセーブして生きた証を残していってます。

人間必ず死にます、目の前真っ暗になって宙に浮きます。僕は自分の意思、そして足跡が無かったものになるのが許せません。必ず漫才で、自撮りで、後世に最短でも1億年は僕がこの時代に生きたというデータは残したいです。

どうですか?ちょっと危機感覚えてきましたか?いいですね、人間が動く理由は危機感が一番強いです。

さあここまではなぜ自撮りをするのかの理由でしたが、ここまでついて来れたあなたのために僕の持論を唱えます。

僕の自撮りは他撮りです。意味わかりますか?もちろん物理的に他人に撮ってもらってるわけではありません。僕のファンの「ヤスさんの自撮りを見たい」という意思にそって自撮りをしています、つまりこれは他人の意思で自撮りをしているので僕の自撮りは他撮りなのです、現代のファンが、そして未来の最短1億年先の僕のファンが求めている自撮りを提供している他撮りなのです。

最初に言いました、なんで自撮りしてるの?と質問してくる遺影宣材写真キッズ。俺はファンと未来への架け橋として自撮りをしていて少なくともあんたに一つも迷惑をかけてないのだから黙って空とか撮ってろ。俺のファインダー越し風景は未来を写す。

以上が僕の自撮りをする理由です。自分の生きた証を未来へ残すため、そして現代でめっちゃモテるためです。