『今日好き ホアヒン編』3話ーー秒速告白から一瞬でただの友達に「最初、タイプだったのが悪い」
6月10日よりABEMAにて放送中の恋愛番組『今日、好きになりました。ホアヒン編』(以下:今日好き)。現役高校生たちが2泊3日の修学旅行に飛び出し、運命の恋を見つける同番組には、時に甘酸っぱく、思わず胸がキュンとするような青春と恋模様が溢れんばかりに詰まっている。
参考:【写真】意中の相手とカップ麺をシェアをするひなの「おなか空いてる?」
以下より、6月17日公開の2話から見どころを紐解いていく。細かなネタバレもあるためご注意いただきたい。
・ひなの「おなか空いてる?」から始まる、“人生における幸せとは?”を凝縮した2ショット
普段こそ、オンエアごとに2~3トピックを取り上げている本稿だが、今回ばかりはこのペアの話題で心が持ちきりである。れん(藤井恋)×ひなの(瀬川陽菜乃)による、初日午後の“カップ麺2ショット”。この世の幸せのすべてが、そこにはあったーー。
午後のグループ行動として、宿泊先のプールで一緒に遊んだ後のこと。「もうちょっと、こっちこっち」と、自分の隣を“ぽんぽん”と優しく叩き、意中の相手=れんを呼び寄せるのは、ビーチの丸太に腰掛けたひなの。全国の期待を一手に引き受けて、今週もまた日本のかわいいを更新中である。
そんな彼女に、さっそく朗報が。「気になってる人に、ひな(ひなの)が入ってるから」。前回の2ショットでもあえて避けてきたこの話題だったが、れんの方から“答え合わせ”がなされたことで、前回の『プサン編』での“トラウマ”を自然な流れ、かつ最高な形で払拭することができた。
この後、ひなのから「おなか空いてる?」という質問が入るのだが、れんがその際にした「空いてる!」という強めだがわざとらしくない顔芸だったり、彼が初対面ではなかなか出さないという関西弁で会話していたりと、れんの方からも徐々に素顔が感じられつつあるこの絶妙なキョリ感。お互いの間にある雰囲気はもう“付き合う一歩手前のあの感覚”そのもので、“あ、この人、付き合うかもしれないな……”なんて予感が、ふたりの胸のうちにも過っていたはずである。
「そんなれんくんに、なんと、なんと、バーンっ!」と、ひなのがサプライズで取り出したのは、タイ到着時の空港で購入してきたという2種類のカップ麺。しかも、シチュエーションとしては、お互いに気になる相手が隣にいるのはもちろん、遊び尽くしたプール終わり。カップ麺が最もおいしい食欲100%なタイミングで、かつ「夕食前に!」である。
ちなみに、この「夕食前に!」とは、“恋愛見届け人”を務める中川大輔からのツッコミなのだが……当時のスタジオにこそ残念ながら深く刻まれなかったまでも、内容としてとても的確な指摘だったし、れん&ひなのがこの3日間で味わうだろう、番組が用意したすべての食事より、このカップ麺の方が何億倍にもおいしいだろうし、なんなら人生でいちばんおいしいまであると思う。
ふたりにとって、一生記憶に残るだろうカップ麺。人生における幸せって、こういうのがいいんだよ。そんななんの変わり映えもしないのに、なににも代えられないカップ麺に巡り会えていることが、本当に羨ましい。ありがとう、インスタント麺。この恋はきっと、インスタントではないと強く信じていたいものだが。
・中川大輔もついに『今日好き』参戦!? 「こんなに参加したいと思ったことはない」
まだ終わらない。いざ、カップにお湯を入れて数分後。各々が選んだ味のカップ麺に“うま~”とじわり顔を見せ合うのは想定内だったが、布石はこの少し前のシーン。ひなのが選んできた「シーフード」と「トンコツみたいな」味のカップ麺のうち、ふたりともがシーフードを食べたいと希望が重なったシーンからすでに打たれていた。
提案をしたのは、れんの方から。「食べてみる? マジでうまい」と、自身の選んだシーフード味を勧めると、またしても自然な流れでカップ麺の交換会が。わかるだろうか、『ホアヒン編』現時点最大の“安定ペア”が、さらなる安定を迎えている。というか、この行動はもうカップルそのものじゃない??
お互いのカップ麺をシェアする光景があまりにかわいらしく、その模様はぜひABEMAでの見逃し配信にて直接ご覧いただきたいのだが、最終的に“何回交換すんねん!?”とツッコミを入れたくなるくらい、普通のカップルでもなかなか見ないだろう回数のカップの交換をしたふたり。(ひなのはもしかすると別かもしれないが)おそらくカップ麺の味以上に、こうした“シェアの感覚”自体をシェアし、青春として味わっていたのだろう。
食事の時間は多くの場合、その場にいる人の心を開くもの。今回でいえば、食の進みは、恋の進みであり、なにより食べ物のシェアなんて、そこそこ仲を深めた相手同士でないとできないものだとは読者もまた知っているはず。今回の場合はむしろ、こうした行動がお互いの意識をさらに加速させることになると思えた。恋愛見届け人たちが、VTR終わりに総出で拍手をする光景もそう多くはないし、「高校生の恋愛の最たるものを観た感じ」といったコメントも納得である。中川は『今日好き』に対して「こんなに参加したいと思ったことはない」と強く語っていたが、筆者も誇張抜きで、4年前からずっと言い続けています……。
れん&ひなのには、このままカップル成立してほしい。波風のたたない『今日好き』が、たまにはあってもいいんじゃないか? とすら考えていたが、やはり『今日好き』。そうはいかないらしい。この日の夕食BBQにて、れんが2ショットのために席を立つ。相手に指名したのは、ひなの、ではなく、まさかのみあ(藤田みあ)。現時点で、そうま(阿部創馬)、じゅま(坂本ジェルー寿真)、せな(黒木聖那)、そしてれんまでもーー。男子5名中4名の意識を引っ張りっぱなしの人気女子からは、やはりどうしても目を離してはならないようだ。
(文=一条皓太)