この記事をまとめると

■青山学院大学の体育会自動車部がスーパー耐久参戦を表明

■2024年は「もてぎEnjoy耐久レース」に参戦予定だ

■同チームをサポートするのはTEAM ZEROONEとなる

大学自動車部もS耐参戦を視野に活動開始

 スーパー耐久シリーズ第2戦の富士24時間レースが5月24〜26日、富士スピードウェイで開催された。

 このレースウィークにはさまざまなプレスカンファレンスが行われ、スバルも新型モデル「HIGH PERFORMANCE X FUTURE CONCEPT」を発表していたが、それと同時に大きな注目を集めていたのが、青山学院大学の体育会自動車部のレース参戦だと言えるだろう。

 今年で創設150周年を迎える青山学院は、箱根駅伝でおなじみの陸上部をはじめ、ラグビー部、野球部など計47部門の体育会運動部を有しているが、そのうちの体育会自動車部が「TEAM青山学院体育会自動車部」を結成し、大学自動車部を主体とするチームとしては初めて本格的なレース活動を開始。2024年7月6〜7日にモビリティリゾートもてぎで開催される「もてぎEnjoy耐久レース」、通称“Joy耐”でレース活動にデビューするという。

 同チームをサポートするのはスーパー耐久のST-Zクラスに2台のNissan Z NISMO GT4を投入しているTEAM ZEROONEで、スーパー耐久およびスーパーGTで活躍する荒 聖治選手、川端伸太郎選手がJoy耐のドライバーとしてエントリー。チーム監督は青山学院大学体育会自動車部GMの宮尾佳延氏で、TEAM ZEROONEと連携しながら自動車部の学生たちがメカニックとしてメンテナンス作業を行なっていく予定だ。

 気になるマシンはZ34をベースにした「青山学院自動車部 Zoff Z」で、青学カラーに彩られたマシンが会場に展示されていた。

「このプロジェクトの目的は個々の人間力を高めることにあります。TEAM ZEROONEさまからメンテンナンス、ドライビングテクニック、マネジメントのノウハウを蓄積して、体育会自動車部の創立95周年を迎える2026年にはスーパー耐久に参戦して富士24時間レースに帰って来たいと思います」とチーム監督の宮尾氏。

 学生たちは2024年、2025年のJoy耐を通じてメカニック、マネジメント、広報宣伝活動、エンジニアなどの基礎を習得し、2026年にはスーパー耐久の富士24時間レースに参戦する予定となっている。

 そのほか、学生ドライバーの育成も行なっていくようで、荒選手のほか、TEAM ZEROONEよりスーパー耐久に参戦する松田次生選手、TEAM ZEROONEの柳田真孝監督によるドライビングトレーニングも行われる予定だ。

「これまで自動車部としてはジムカーナやフィギュアに参戦してきましたが、レースは異次元の世界で、多くの困難が待ち受けていると思います。しかし、部員個々の能力を高めて一丸となってクリアしていきたい」と宮尾監督。さらに「青山学院の体育会運動部としては箱根駅伝の優勝で陸上部が有名ですが、体育会自動車部も富士24時間レースで、それと並ぶぐらいに有名にしたい」と語っているだけに“アオガク”の動向に注目したい。