まるで「RX-8」!? マツダが「観音開き」の「ロータリー・スポーツカー」公開へ! リトラ風の「隠しヘッドライト」も美しすぎる「RX-EVOLV」登場

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「世界で最もスポーツカーらしい4ドアカー」

 マツダは、2024年4月12日から4月14日にかけて幕張メッセ(千葉市美浜区)で開催される自動車イベント「オートモビル カウンシル2024」における出展概要を発表しました。
 
 同社ブースに展示される車種の中には、2003年から2013年まで販売された4ドアスポーツカー「RX-8」の原型となったコンセプトモデル「RX-EVOLV(RXエボルブ)」も含まれており、注目を集めそうです。

「世界で最もスポーツカーらしい4ドアカー」を目指した

 オートモビル カウンシルは、「日本に自動車文化の創生を図ること」を目的とした自動車イベントです。

【画像】超カッコいい! これがマツダ「RX-EVOLV」です(94枚)

「日本に自動車文化を育みたい」という想いを抱くマツダは、同イベントへの共感もあって以前から参加を続けており、今年の出展テーマは「ロータリースポーツカーコンセプトの歴史と未来」。

 ブースには複数台のロータリースポーツカーのコンセプトモデルを展示する予定で、中でも注目が予想される一台がRXエボルブです。

 同車は1999年に開催された「東京モーターショー1999」で世界初公開。

 スポーツカーらしいスタイリッシュな外観に卓越した動力性能、および高いハンドリング性能を実現しつつ、4枚のドアと4座のシートを搭載し実用性能も兼ね備えた、未来のスポーツカーを提案するモデルだと当時のマツダは説明。

 エクステリアのデザインテーマは「世界で最もスポーツカーらしい4ドアカー」で、伝統のRXシリーズを新世紀へ飛躍させながら、一目でマツダ車と分かるスタイリッシュな外観が目指されました。

 ボディ左右に備えられた合計4枚のドアには、センターピラーレス構造の「フリースタイル式」が採用され、一般的なセダンを超える後席へのアクセス性や利便性を実現。

 これらの新発想のパッケージングを取り入れたことで、同シリーズの「RX-7」とほぼ同サイズでありながら、大人4人が快適にドライブを楽しめる居住空間を確保しています。

 さらに、マツダが一貫してこだわり続ける「操る楽しさ」を実現すべく、FRレイアウトや軽量なボディ構造、強固なシャシー、前後重量配分50:50、ヨー慣性モーメントの低減、そして最適な車両サイズといった数々の要素が組み合わされました。

 また、同車の特徴のひとつが、一見するとどこにあるかわからないユニークなヘッドライト。

 整流ウイング下の開口部内に極薄型の「マイクロHIDライト」が配され、点灯時には開口部の奥から光を放つ形式としたことで、まるでリトラクタブルライト式のスポーツカーのようなシンプルで美しいフロントマスクを実現しています。

 そんなRXエボルブのボディサイズは、全長4285mm×全幅1760mm×全高1350mmで、ホイールベースは2720mm。

 パワーユニットには、RX-7に搭載している「13B」型エンジンよりもさらに小型化した新世代のロータリーエンジン「RENESIS(レネシス)」を採用。

 654cc×2ローターのロータリーエンジンを前車軸より後方のセンターミッドシップに搭載し、最高出力280馬力・最大トルク23.0kg-mを発揮します。

 このRXエボルブについて当時のマツダは、以下のように説明しました。

「クルマに求められる資質は時代とともに変化しており、スポーツカーであっても家族や友人たちと歓びを分かち合いたいと考えるお客様が増えています。

 RXエボルブは、このような声に応える存在であり、4ドアボディで広々とした室内空間を確保しながらマツダらしい走行性能を継承する、“マルチタレンテッド・スポーツカー”なのです」

 先述のように、RXエボルブは後にRX-8の名で市販化を果たし、2012年中には19万台を超える累計生産台数を達成。

 新時代のスポーツカーを目指したこの斬新なコンセプトモデルは、日本をはじめとした多くの人を笑顔にすることに成功した、自動車史に残る一台と言えるのではないでしょうか。

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 今回のオートモビル カウンシル2024でマツダは、RXエボルブとともに、1970年の東京モーターショーで公開したミッドシップ・ロータリースポーツ「RX500」や、2023年のジャパンモビリティショーで話題を呼んだ「MAZDA ICONIC SP(アイコニックSP)」の展示を予定しており、同イベントの開催に期待が高まります。