桜花賞に出走予定のクイーンズウォーク(撮影:下野雄規)

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 3歳牝馬が、阪神競馬場外回り1600mBコースを舞台にスピードと瞬発力を競う牝馬クラシック第1弾。過去10年間で1番人気馬は[2-3-1-4]だが、3番人気以内馬は[7-7-3-13]。とはいえキャリアの浅い3歳牝馬。近年では前哨戦を使わないケースが増えており、力の比較が難しい。

 ◎クイーンズウォークはクイーンC優勝馬。520kgになろうという大型のキズナ産駒で、半兄にグレナディアガーズ。母はBCフィリー&メアスプリント優勝馬。昨年11月のデビュー戦はスタートのミスが響いて2着と敗れたが、続く阪神競馬場芝1800m未勝利戦を快勝し、その勢いそのままにクイーンCで重賞ウイナーの仲間入りを果たしている。この時は、初めて経験するマイルの流れにやや戸惑うように後方からの競馬となったが、長く良い脚を使って差し切った。阪神コースは初勝利を記録した縁起の良い舞台。距離を1度経験した上積みを期待したい。

 〇アスコリピチェーノは阪神JF優勝馬。新馬、新潟2歳Sは褒められたスタートではなかったが、前走は互角のスタートから先行グループを見るような位置でレースを進め、最後は早めに抜け出して2着馬以下の追撃をレースレコードで封じ込めた。着差はクビだったが、危なげない勝利だった。どんな位置からでも競馬ができる強みがあり、速い脚を持続させることができる。これまでの実績が示すとおりに休み明けは苦にするタイプではなくダイワメジャー産駒でマイル適性は高い。もっとも死角の少ない馬かもしれない。

 ▲ステレンボッシュは阪神JF2着馬。この時は、勝ったアスコリピチェーノを上回る末脚で追い込んだが、最後は同じ脚色になってしまった。札幌競馬場芝1800mでデビューしたように、本質的にはマイルというよりももう少し長い距離に適性がありそうだがマイル戦を3度経験し、前走以上のパフォーマンスが期待できる。大きな舞台に強いエピファネイア産駒で、まだ心身ともに若さを残し、粗削りな面は否定できないが、その分、伸びしろもありそうだ。

 △チェルヴィニアはアルテミスS優勝馬。予定していた阪神JFを軽度な脚部不安で回避せざるを得なかったのはマイナス。乗りなれたルメール騎手が手綱をとれないのも残念だが、能力は屈指の存在だ。侮れない。

 △スウィープフィートはチューリップ賞優勝馬。折り合いに不安を残すものの、祖母スイープトウショウゆずりの決め手はメンバー屈指。エルフィンS優勝△ライトバックも見限れない存在だ。