良血の珍名馬ヒヒーン 忘れな草賞を制しオークスへの道を切り開くか
決して名前だけの馬じゃない。珍名の良血ヒヒーン(牝3、栗東・須貝尚介厩舎)が、忘れな草賞(3歳牝・リステッド・芝2000m)でオープン初勝利を狙う。
ヒヒーンは父ジャスタウェイ、母イイナヅケ、母の父ワークフォースの血統。父と母も所有していた大和屋暁オーナーの自家生産馬となる。ここまで6戦1勝。昨年6月の新馬(阪神芝1600m)は番手追走から、上がり3Fをメンバー中最速となる33秒9でまとめて完勝。その後は5戦未勝利だが、4走前のファンタジーSは0秒3差の5着。3走前の白菊賞でも勝ち馬からタイム差なしの3着に肉薄しているので、牝馬同士ならオープンでも侮れない。
由来が「馬のいななき」となっているように、個性的な馬名の持ち主だが、実は血統馬でもある。曾祖母は豪脚を武器に重賞を6勝したブロードアピール。近親にはワグネリアンやマリアエレーナ、カントルなど、活躍馬がズラリ。使いながら力を付ける馬が多い一族でもあり、ヒヒーンもまだまだ成長が期待できる。
ここを勝てばオークスの出走が現実味を帯びてくる。好調が続くM.デムーロ騎手の手綱も心強い限り。多くのファンが「ヒヒーン」と驚く快走を見せてほしい。