スペイン・バルセロナの教会「サグラダ・ファミリア」は、19世紀の建築家アントニ・ガウディが設計し、1882年から約140年にわたって建設が進められています。そんなサグラダ・ファミリアについて、建設関係者が2024年3月、「計画通り2026年に完成予定」と発表しました。

Barcelona’s famous Sagrada Familia will finally be completed in 2026 | CNN

https://edition.cnn.com/2024/03/25/travel/sagrada-familia-barcelona-completion-scli-intl/index.html



ガウディが設計したサグラダ・ファミリアの建設は1882年に始まりました。ガウディの設計では、キリスト教における12人の使徒やマタイ・マルコ・ルカ・ヨハネという4人の福音書記者、聖母マリア、イエスを象徴する合計18の塔が建設されることになっています。

ガウディが1926年に死去した時点で、サグラダ・ファミリアは地下聖堂や「生誕のファサード」など、プロジェクトの推定10%〜15%しか建設が完了していませんでした。



その後、1930年代後半に発生したスペイン内戦によって建設が中断され、ガウディの残した設計図やデザイン、模型などの多くが破壊されてしまいました。これにより、ガウディの構想を完全に実現することが不可能になり、サグラダ・ファミリアの建設を続けるべきかという議論が巻き起こりましたが、職人による口伝えや、外観の大まかなデッサンなど残された資料を元に、ガウディの設計思想を推測するという形で現代でも建設が進められています。

一方でサグラダ・ファミリアをめぐっては2016年に行政からの建設許可を得ていないことが発覚。これまで130年以上にわたって違法に建設を進めていたことが明らかになりました。なお、バルセロナ市議会は2019年にサグラダ・ファミリアの建築許可を発行しています。

記事作成時点でも建設が進められるサグラダ・ファミリアの建設関係者は、2023年の年次報告書で「聖母被昇天の礼拝堂は2025年に完成予定、イエス・キリストの塔は2026年に完成を迎える予定です」と述べ、これまで2026年に完成予定と予想されていた従来の計画から変更がないことを明かしています。

イエス・キリストの塔は高さ172.5メートルで、17メートルの十字架が4つ取り付けられる予定です。イエス・キリストの塔が完成すれば、サグラダ・ファミリアはドイツのウルム大聖堂を抜いて世界で最も高い教会となります。



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