第10回ウェアラブルEXPO：基本料は0円から！テレネットが通信回線付きモバイルルーター「N3アクセス」を展示【レポート】

災害備蓄用にぴったり！0円から利用可能なモバイルルータとサービスをセットで提供中！

ウェアラブル製品やそれに関連するサービスなどの展示会「第10回ウェアラブルEXPO」（主催：RX Japan）が2024年1月24日（水）から26日（金）の3日間に渡って東京ビッグサイトにて開催されました。なお、同時開催イベントとして「第3回スマート物流EXPO」および「Factory Innovation Week 2024」、「第38回ネプコン ジャパン」、「第16回オートモーティブ ワールド」が併催されていました。

RX Japanが主催の展示会と言えば、年に数回開催されているスマートフォン（スマホ）などのモバイル関連企業の出展が多い展示会「Japan IT Week」が当媒体ではこれまでにもレポートをしてきて強い印象がありますが、今回はこちらのウェアラブルEXPOにもモバイル関連のサービス・製品が展示されているということで取材へ行ってきました。

そこで本記事では主に防災機器や災害時に活用する製品やサービスなどを提供しているテレネットのブースに展示されていた基本料金0円から利用できる「災害備蓄用モバイルルータ N3（エヌスリー）アクセス」（以下、N3アクセス）を紹介したいと思います。

【3キャリア切り替え接続可能なモバイルルータ「N3アクセス」】
N3アクセスはテレネットが仮想移動体通信事業者（MVNO）として提供している携帯電話回線サービスとセットで販売しているモバイルルーターで、電波状況に応じてNTTドコモおよびKDDI・沖縄セルラー電話、ソフトバンクといった移動体通信事業者（MNO）の3者のネットワーク接続先を切り替えて利用する「クラウドSIM」機能を搭載しています。

これにより、災害発生時などでいずれかの電波の途切れた場合でも利用可能な回線に接続先を切り替えることによって通信環境を出来るだけ維持できるようになっています。本体価格は43,780円（税込）で、テレネットのオンラインショップにて購入時に本機の代金にプラスして料金プランを選択することになります。

N3アクセスはMAYASYSTEMの「jetfi MR01」がベース端末だと思われ、天面には電源キーとnanoSIM（4FF）カードスロットがありますが、端末に直接契約情報を描き込むクラウドSIMなので使用しません

底面側には充電用のUSB Type-C端子があります

＜N3アクセスの主な仕様＞

画面サイズ	約2.4インチQVGA（320×240ドット）TFT液晶（タッチパネル対応）
最大通信速度（4Gのみ）	下り150Mbps、上り50Mbps
最大接続台数	10台
接続方式	無線LAN（Wi-Fi）：IEEE802.11b／g／n準拠
バッテリー容量	3000mAh（最大連続稼働時間：約13時間）
本体外形	約126.1×68.0×12.1mm
本体重量	約133g
その他	クラウドSIM、nanoSIMカードスロット、USB Type-C端子

【避難拠点の備蓄にピッタリな「基本料ナシプラン」】
N3アクセスの提供するサービスで最も大きな特徴なのがこの基本料0円からのデータ通信「基本料ナシプラン」でしょう。内容としては1日ごとの利用判定で、利用しなかった日は0円となり、利用した日のデータ通信料ごとに2段階定額（0円または契約したプランの利用量のどちらかのみ）となります。例えば、1GBプランの場合なら使わない日は0円、データ通信を利用した日は150円が発生し、1GBを超えた分は通信速度が最大200kbpsでの利用となり、翌日にリセットされるという仕組みです。

また月額利用料金上限が定められており、1GBプランの場合なら2,900円、5GBプランなら最大料金が4,800円となるほか、基本料金制で1か月ごとの高速データ通信量が設定された従来型の料金プランも用意されています。

ブース内に掲示されていたN3アクセスのパネル

ブースの説明員によると、想定している利用シーンは前述のように災害発生時の避難所などでの活用だということで、普段の利用しない状態での維持費をかからないようにしつつ、発生しないに越したことはないですが、大地震などの発生後に災害復旧がなされるまでの通信手段の確保などで活用してもらえればということでした。なお、状況によって通信接続先が切り替わるクラウドSIMを採用したのもこのためだとのこと。

すでにサービスは提供中となっており、こうしたことから今年1月に発生した「令和6年能登半島地震」もあってか問い合わせがいくつかあるということでした。ただし、E3アクセスのサービスは自治体や企業などの団体向けに提供されているもので、個人では契約ができるものではありませんが、サービスとして「いざという時」のための備えとして提供されている意義は大きいものではないかと思います。

興味のある自治体や企業の方などは是非、問い合わせてみてもいいかもしれませんね！

N3アクセスのネットワークサービスの料金表

記事執筆：河童丸