激ヤセで“異常”と言われた元K-1王者が究極の菜食主義への変身を告白「間違ったものを食べたら病気になる」

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鎧のような分厚い筋肉が話題となったオーフレイム。写真は2011年の姿。(C)Getty Images

 今から4か月前、かつて日本の格闘技界でも特大の存在感を放ったアリスター・オーフレイム(オランダ)の変貌ぶりを話題となった。

 元K-1グランプリ王者であり、『PRIDE』や『UFC』など拠点を移しながら総合格闘技でも67戦47勝(19敗)をマークしたオーフレイム。丸太のような二の腕など異彩を放った巨漢を活かし、ロイ・ネルソン(アメリカ)やフランシス・ガヌー(カメルーン)といった猛者たちと迫力満点の肉弾戦を繰り広げた。

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 筋骨隆々の肉体派としての印象が強かったオーフレイムだが、今年6月に来日した際には、見た目が激変。SNS上で「まるで別人じゃないか」「誰なのか分からなかった」というコメントが出たほどにやせ細っていたのだ。

 海外メディアでも「異常な減量だ」とも指摘され、一部では体調面が不安視されもした。だが、本人は周囲の心配を意に介していない。現地10月26日に米格闘技専門メディア『MMA Fighting』のインタビューに応じた43歳は「俺は今までで一番と言っていいくらいに健康だ。体重は220ポンドぐらいかな。でもシックスパックもあるし、俺はまだ強いよ」とはにかんだ。

 ではなぜここまで激変してしまったのか。理由は食生活の改善にあるという。K-1に出場していた時代には、超人的な肉体を維持するために「肉をこよなく愛していた」というオーフレイム。しかし、年齢を重ねるにつれて「長生きをしたい」と考え方が変化。今は「究極の菜食主義」とも言われるローヴィーガンダイエットに取り組んでいるという。

「俺は食生活を大幅に変えた。この25年間は、いろいろな栄養士を雇って、実際に身体を診てもらってきた。でも、俺の身体にとって何が最適なのかはまだ探求している最中なんだ。1年前までは鶏肉も食べていたけど、今は完全にローヴィーガンに取り組んでいる」

 現在のコンディションについて「体重はライトヘビー級ぐらいかな。それでも俺はリラックスできているし、頭もよく働いている。ほとんど第2の人生に入っているから将来に向けたこのプロジェクトに満足している」と語る。そんなオーフレイムは、こう誇らしげに続けている。

「俺は常に学び続ける格闘家だ。だから今も学び続けている。自分の健康は自分が握っているから、間違ったものを食べたら病気になると感じられる。これは俺の考えだけど、まだ多くの人々はこのことを理解していない。20年、30年とそれを続けていれば、人々の食べるものに対する考え方も変わるだろうね。

 とにかく“知る”ということがすべてだ。俺が30年間も、トレーニングや戦い、その他諸々の過程でやってきたことは、その時に自分が知っているベストを尽くしてきたということだ。それが正しい言い方だ。でも、今も新しいことを学んでいくんだ」

 数多の死地を潜り抜け、「長生きがしたい」と新たな生活に目覚めたオーフレイム。リングを離れ、どこか達観した様子の猛者の言葉は実に興味深い。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]