以前から、いずれかのApple製デバイスとAirPodsシリーズをペアリングすると、同じApple IDでサインインしている別のデバイスではペアリングの操作をすることなく、そのAirPodsを使うことができました。

新しいOSであるiOS 17とmacOS Sonomaでは、デバイス間でのAirPodsの切り替えが速く、スムーズになりました。

○コンテンツを再生するだけで自動で切り替わる】

iPhoneとAirPodsをペアリングし、音楽やポッドキャストなどを聴いているとします。Macではペアリングの操作などはしていません。

Macでコンテンツの再生を始めるとAirPodsの接続が自動で切り替わり、Macで再生している音声が聞こえます。つまり、再生の操作をした方の音声にすぐに自動で切り替わるので、直感的に複数のデバイスを併用できます。

iPhoneで何かを聞いていても、Macでコンテンツの再生を始めるだけで接続がMac側に切り替わります

iPhoneには、Macに切り替わったことが表示され、コンテンツの再生は一時停止されます

この後、iPhoneでコンテンツの再生を再開すると、AirPodsはiPhoneに自動で切り替わります。

iPhoneで再生を再開するとiPhoneに切り替わり、Macにはメッセージが表示されます。「接続」をクリックしてAirPodsをMac側に戻すこともできます

AirPodsがMacに接続している間はメニューバーにアイコンが表示され、ここから設定ができます

9月21日掲載の本連載記事でこの機能について「AirPodsやMacの機種による制限があるようなので、OSが正式公開された後にAppleのウェブサイトで確認してください」と述べましたが、新OSが正式公開された後、Appleのウェブサイトに、iOS 17でのシステム条件が「iPhone XS、iPhone XR以降と、最新のファームウェアを搭載したAirPods(第2世代と第3世代)、AirPods Pro(第1世代と第2世代)、AirPods Maxで利用できます」と記載されています。Macではモデルによる条件はなく「最新のファームウェアを搭載したAirPods(第2世代と第3世代)、AirPods Pro(第1世代と第2世代)、AirPods Maxで利用できます」とのことです。

○AirPodsのファームウェアは最新の状態になっている?

AirPodsのファームウェアは、AirPodsを充電中で、Wi-Fiに接続されているiPhoneやMacの近くにあるときに自動でアップデートされます。そのため、定期的に充電していればおそらく最新の状態になっています。

ここではiPhoneでファームウェアの確認をする方法を紹介します。Macの「システム設定」の「Bluetooth」から確認することもできます。

iPhoneの「設定」で「Bluetooth」をタップします

AirPodsの右端にある「i」をタップします

「バージョン」がファームウェアのバージョン番号です。ここをタップします

リンクをタップすると「Safari」でAppleサポートのウェブページが開き、最新のファームウェアの番号を調べることができます

○MacのメニューバーにBluetoothのアイコンを表示すると便利】

ところで、新OSの機能ではありませんが、Bluetoothについて補足します。

MacでBluetooth機器を使う場合、特にAirPods以外のBluetooth機器を使う場合は、機器の接続や確認などのために、メニューバーにBluetoothのアイコンを表示しておくと便利です。

「システム設定」の左側で「コントロールセンター」をクリックし、「Bluetooth」の「メニューバーに表示」を選択します

メニューからBluetooth機器の名前を選択して接続したり、状況を確認したりすることができます

【今回の余談】

AirPodsがマスクのゴムに引っかかり、落としてなくしそうになったことが数回ありました。それ以降、AirPodsの使用頻度が下がってしまったのですが、この新機能が魅力的なのでまた復活したいと思っています。それでは次回も、よろしくお願いします。