【森雅史の視点】2023年9月24日 J1リーグ第28節 湘南ベルマーレvs川崎フロンターレ
J1リーグ第28節 湘南 0(0-2)2 川崎F
16:05キックオフ 国立競技場 入場者数54,243人
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9月初旬の段階で開幕当初の力強さが戻ってきた湘南は、実際に前節アウェイの札幌戦を1-0でモノにした。今節は先に試合が行われた残留争いの相手、横浜FCが敗れ、得失点差では横浜FCを上回っているため、この試合で勝点1以上を奪えば降格圏を脱出できるはずだった。第18節に最下位転落して以来の苦しみが今節で終わるのか……と事が運ぶには、そうなる要素が少ない試合だった。
第3節に等々力陸上競技場で対戦したときは、巧みなパスワークを見せる川崎に対して湘南もきちんとボールをつなぎ、互角に渡り合った上で1-1と引き分けた。だがこの日は、スペースを狙った、というよりもアバウトなパスが多く、3バックで臨んだ川崎の守備網に易々と引っかかってしまう。もっと丁寧に崩したほうがACLのアウェイ戦から帰国したばかりの川崎にとってはいやだったのではないだろうか。川崎にすれば、自分たちの罠にまんまと湘南が入ってくれたという感じの戦いになった。
その川崎だが、勝ったものの佐々木旭と車屋紳太郎が負傷交代している。負傷者が戻ってきて復調しつつあるいま、またケガ人が出てきたのは誤算と言えるだろう。川崎にとっても苦しい戦いとなった。
森雅史(もり・まさふみ)
佐賀県有田町生まれ、久留米大学附設高校、上智大学出身。多くのサッカー誌編集に関わり、2009年本格的に独立。日本代表の取材で海外に毎年飛んでおり、2011年にはフリーランスのジャーナリストとしては1人だけ朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の日本戦取材を許された。Jリーグ公認の登録フリーランス記者、日本蹴球合同会社代表。2019年11月より有料WEBマガジン「森マガ」をスタート