インターネット上の仮想空間「メタバース」。かつてはゲーム分野のイメージが強かったものの、現在は住宅展示場や会議室、バーチャルストアなど、用途が拡大しています。そうした中で、江戸川区が「メタバース区役所」の実証実験を開始しました。

アバターに扮して仮想空間の区役所へ!

画像元:東日本電信電話株式会社/本庁舎外観

東京都江戸川区が、2023年9月20日から、仮想空間に「メタバース区役所」を開設。実証実験をスタートしました。
江戸川区は2028年に新庁舎の移転を予定していますが、「来庁不要の区役所」を実現するため、行政手続きや相談業務のオンライン化に取り組んでいます。その一環として開設されたのが、メタバース区役所です。ウェブ上の仮想空間に江戸川区役所を思わせる外観や総合窓口、個別相談スペースが設けられ、来庁者はアバターの姿で庁舎内を歩き回ることが可能に。音声やチャットを通じ、区役所の職員などに相談や問い合わせができます。わざわざ区役所まで足を運ばなくても、自宅など好きな場所で利用できることが特徴。高齢者や身体が不自由な人などでも訪れやすい、バリアフリーの区役所といえます。仕事の合間に役所まで行く時間を取りづらい人にとっても、往復の時間がかからず便利になりそうです。

実証実験が進めば、役所の窓口に行かなければできなかった手続き申請を自宅で気軽に行える未来も見えてきます。「メタバース区役所」の今後に注目です。