3人の子どもを育て上げ、現在は長女の家族と2世帯同居で暮らす井田典子さん。家事に仕事に必死だった40代を経て、少し肩の力が抜けた50代、そして60代になった今は、さまざまなことを後回しにせず、その場ですぐ処理するようにして、ゆとりをもって暮らすように心がけているといいます。

“あとで”をやめて、今すぐ処理

“あとで”と思ったことは、その場を離れたとたん忘れがちに。
「紙類の仕分けや、買い物のメモなど、目の前のことはすぐに処理するクセをつけて、忘れても問題ないようにしています」(井田典子さん、以下同)

【写真】紙のメモよりも効果的な買い忘れ防止法

●忘れることを前提に、スマホにメモ

部屋を移動したらやろうと思っていたことを忘れた、なんてことも。
「忘れることを前提に、気づいたことはすぐにスマホにメモ。娘への伝言も、思いついたらその場でLINEします」

調味料がきれたら、スマホのメモ機能に入力。
「紙のメモだと、メモそのものを忘れてしまうこともあるので、これがいちばん確実です」

●書類はその場ですぐにチェック

郵便物は、テーブルなどに置く前にさっと目をとおして分類。
「とっておくものは、キッチンの引き出しの書類コーナーのフォルダへ。不要な封筒と書類は、リサイクルゴミコーナーへ」

書類は目的別にフォルダ分け。
「必要なものを探しやすく、最新の書類が届いたら古くなった書類を処分するといった作業もしやすいんです」

積み重ねられる分別用ゴミ箱の下段を紙ゴミ用に。
「キッチンの横にあり、動線もスムーズです」

 

●片づけは独立させず、その都度あと始末

仕事を終えたらパソコンや資料を決まった場所に戻す、洗濯物を取り込んだらたたんで収納場所にしまうなど、あと始末までがひとつの作業と見なします。
「“片づけ”という独立した家事はないものと考えた方が、負担になりません」

●今活をすれば、終活はいらない

「終活」の目的は、自分がため込んだものを整理して、できるだけあとに残る人に迷惑をかけないこと。
「ならば、“今”大切にしていることを見極めてものを整理し、不要なものを処分すればいいはず。『今活』をして身軽に暮らせば、『終活』は必要ないと考えています」

 

『これからの暮らし by ESSE vol.05』では今回紹介した以外に、50代〜60代の暮らし上手さんが「やめてラクになったこと」、老けない美容とファッション、どっちがおトク?、夏野菜おかずレシピなど、暮らしに役立つ情報が満載。