栄のランドマークとして半世紀以上に渡り親しまれてきた中日ビルの建て替え工事が終了。

2024年春の全面開業に向けてひと足先に全館解説!新しく生まれ変わる中日ビルについて、最新フォトを交えて紹介します。

・地下5階(地下26m)
・地上33階/塔屋1階

・全面開業は2024年春

半世紀以上に渡り親しまれてきた旧ビル「中部日本ビルディング」の愛称「中日ビル」がそのまま新ビルの正式名称に。

旧ビルは約53m、新中日ビルは約158mで、その差は105m。高さは約3倍、延べ床面積は約1.3倍。

現在、栄エリアの建築物で最も高いのは『中部電力MIRAI TOWER』の180m、新中日ビルは2番目の高さとなり、 栄エリアの「ビルとしては、竣工時点で最高層の建物となります。

入り口は1階に5ヶ所、メインエントランスは旧ビル同様、北西角。他には久屋大通沿いに2ヶ所、広小路通沿いに1ヶ所、中区役所側にオフィスエントランスとして1ヶ所。B1階出入り口は2ヶ所あり、森の地下街と市営久屋駐車場と直結しています。

2024年春の全面開業で
名古屋・栄の新ランドマークへ

旧中日ビルの記憶と遺産を継承しながら、新たな魅力も加わった大型複合施設。商業施設、オフィス、ホテルのほか、多目的ホールや会議室、クリニックやカルチャースクールなど様々な機能・用途を集積しています。

●B1Fから全館解説

-アトリウム空間-

・B1
森の地下街と直結しているB1階の入り口からは、3階までの吹き抜けが印象的なアトリウム空間が広がります。約130㎡でイベントスペースとしても活躍。周囲にはショップやレストランも立ち並び、使い勝手の良い賑わいの場所に。吹き抜けの高さは約21m。

-低層部ショップ&レストラン-

・B1
マルシェやオフィスワーカー向けの手軽な飲食店やコンビニ、ドラッグストアなど

・1F
感度の高いライフスタイルブランドと、歩道に面したカフェが魅力的なフロア

・2F
ブックラウンジや音楽、アウトドアといった趣味や文化のお店が集まるフロア

・3F
カジュアルにもフォーマルにも活用できるバラエティに富んだレストランフロア

・4-5F
15道県の事務所が集まる「全国物産観光センター」やクリニックなど

-中日ホール&カンファレンス-

・6F
ビジネスからエンターテインメントまで、幅広い需要に対応可能な多目的ホールと、大小8つの会議室のホール&カンファレンスエリア

-屋上広場/レストラン-

・7F
栄の街並みと久屋大通公園の眺望を楽しめる憩いの屋上広場と開放的なテラスダイニング

-中層部オフィスエリア-

・9-22F
14層に渡る栄エリア最大級のオフィスフロア

-高層部ホテルエリア-

・24-32F
ザロイヤルパークホテルアイコニック名古屋

もっと詳しく知りたい①

●ザロイヤルパークホテルアイコニック名古屋

ビル高層エリア24階から32階は「ザロイヤルパークホテルアイコニック名古屋」 。開業は2024年2月20日を予定、また8月よりティザーサイトを開設するとともに、宿泊予約の受付もスタート。

アイコニックブランドは東京汐留、京都、大阪御堂筋に続き、4施設目。

栄エリア初の超高層ホテルでフロントがある24階は高さ約120m、最上階の32階は約145m。『中部電力MIRAI TOWER』や『名古屋城』、 『バンテリンドームナゴヤ』など名古屋のランドマークを一望できます。

ロビー東側には屋上庭園をデザイン。24階東側の庭園は中部の植生を用いたランドスケープをデザイン。屋外に出ることはできませんが、庭園の手前にはビオトープを設置予定です。

24階にシグネチャーレストラン「中国飯店 春秋」と「BAR 蒼」。7階にはホテル直営のバー併設オールデイダイニングと「鮨銀座おのでら」が出店。それぞれ宿泊客以外も利用することができます。

【客室数】
246室

スタンダードフロアの客室は約29㎡、プレミアムフロアの客室は全室56㎡以上。最も広いメゾネットスイート142㎡。

【客室料金】
スタンダードフロアは2~3万円台、プレミアムフロアは5万円台~を想定

もっと詳しく知りたい②

●栄中日文化センター

生涯学習の拠点として長きに渡って多くの人に親しまれてきた「栄中日文化センター」が装いも新たに生まれ変わります。

伝統的な文化と創造性を刺激する学びや新しい文化を提供する場所として、一般的な教室からスタジオや和室、音楽教室など全17教室。新中日ビルへの移転は2024年春を予定、同年4月に開校する計画です。

詳細は

栄中日文化センターHP

もっと詳しく知りたい③

●屋上広場

ビルの外からもよく見える屋上広場。緑豊かな栄の街並みを一望できる憩いの開放空間が中日ビル7階に誕生。

久屋大通を望む階段状のウッドデッキと円形の芝生広場、後方に大きく施した壁面緑化が、栄の空に印象的な緑化景観を生み出します。

屋上広場の高さは地上約40mで旧ビルとほぼ同じ高さ。広さは約530㎡(約160坪)。中央に設置した芝生広場は半径6mの113㎡。旧ビル屋上の回転展望レストランをモチーフにした円の形状に。

後方の壁一面には、バーティカルフォレスト(樹木対応型壁面緑化)を設置。特殊な植栽パネルに植物の根を自由に伸長させる構造で、樹木を健全に長期間生育させることができます。

【サイズ(縦×横)】
9m×27m

【草木の種類】
70種類 9,982本

樹木には中日新聞の発行エリアの中部9県(愛知・岐阜・三重・静岡・滋賀・長野・石川・福井・富山)にゆかりのある、四季の植物を選定(愛知県の菊や三重県のサツキなど)。春夏秋冬それぞれの季節で様々な花が咲き、異なる実をつける様子を楽しめます。

バーティカルフォレストの直下には簡易のステージも。ステージを利用したイベントの開催も予定しています。

屋上広場はビル開業後に一般開放。誰でも気軽に利用できます。また久屋大通に面した西側スペースには、ホテル直営のオールデイダイニングが出店。

●ストリートアートに注目①

2階オフィスロビーで就業者や来訪者を迎える壁一面のアートワーク。ニューヨークブルックリンを拠点に活躍する世界的アーティスト・松山智一氏が制作。

作品名は「インフィニティ トリニティ」。 オフィスエントランスの顔として、地域に根差した独自性と歴史性を語り継げる作品です。

松山氏は岐阜県高山市生まれ。「高山に住んでいると名古屋から大きな影響を受ける。その名古屋の中心である栄に作品が置かれるのは非常に喜ばしく、やりがいのある仕事だった」。

鏡面仕上げのステンレスで表現した三体の立体造形は、尾張名古屋に縁の深い三英傑(織田信長、豊臣秀吉、 徳川家康)の姿を通して、歴史と記憶、 その中で進化を続けてきた人間を対比的に描き出しています。

松山氏は「未来に継承されてほしいと思えるだけの作品。多くの人に見ていただき、楽しんでいただき、栄の新しい景色になってほしい」と、コメントを残しています。

松山氏の作品が日本で常設されるのは東京・JR新宿駅東口駅前広場に続き2作品目。一般公開は来年春のビル全面開業以降となります。

【サイズ(縦×横)】
3.6m×7.8m

●ストリートアートに注目②

旧中日ビルの正面玄関ロビー、吹き抜け2階の天井画として親しまれていた「夜空の饗宴」の一部を、新ビル6階に移設。

「夜空の饗宴」は全国各地で大理石モザイク壁画を手掛けた、岐阜県大垣市出身の芸術家・矢橋六郎氏の作品です。太陽の輝きや星のきらめきが大理石、ベネチアングラスで抽象的に表現された、旧中日ビルを象徴する存在。

そのレガシーの継承として、作品の一部を新ビルに再設置することに。移設したのは、エスカレーターで1階から2階に上がる際、 眼前に迫ってくる場所です。

【サイズ(縦×横)】
約3.7m×9.1m
(旧ビル天井画は約9.6m×20m)

半世紀以上に渡り、栄の中心でであり続けた中日ビルが、 これからも栄とともに、広く情報発信機能を担う複合ビルへただ今、絶賛進化中です。今後新たに発表されるオープン情報も楽しみに待ちたいと思います。

NAGOYA.ライター

店舗名:中日ビル

住所:名古屋市中区栄4-1-1