共働き世帯の半数以上が収入合算、ペアローン、親子リレーを利用? 住宅購入者・検討者の住宅ローン借り入れ方法|ARUHI『住宅購入に関する調査2023』
希望の金額や期間で住宅ローンを借りることが難しい場合、検討したいのが夫婦や親子など2人で協力して住宅ローンを返済する方法。代表的な方法として、「収入合算」「ペアローン」「親子リレー返済」の3つが挙げられます。
住宅購入者や住宅購入検討者は、どのような借り入れ方法を選択しているのでしょうか。ARUHIマガジンによる『住宅購入に関する調査2023』の結果から紹介します。
ペアローンと親子リレー返済の利用者が増加
住宅ローンの借り入れ方法
住宅ローンは、ひとりで住宅ローン契約を行い返済する「単独契約」のほかに、夫婦など2人の年収の合算額をもとにひとつの住宅ローン契約を行う「収入合算」、夫婦がそれぞれに住宅ローンを契約し、互いに連帯保証人となる「ペアローン」、親子でひとつの住宅ローンを契約し、親子2代にわたって返済する「親子リレー返済」といったさまざまな借り入れ方法があります。
住宅購入者と住宅購入検討者に住宅ローンの借り入れ方法を聞くと「単独契約」が51.9%と半数を超える結果に。「収入合算」は9.6%、「ペアローン」は12.2%、「親子リレー返済」は3.7%でした。
2022年の調査結果と比較すると、「単独契約」は2022年時の54.8%から51.9%と2.9ポイント減少。「収入合算」も2022年の10.9%から9.6%と1.3ポイント減少している一方、「ペアローン」は2022年の8.3%から12.2%へ3.9ポイント増加。「親子リレー返済」も2022年の2.5%から3.7%へ1.2ポイント増加しました。
住宅購入者と住宅購入検討者それぞれの借り入れ方法を見ると、住宅購入者は「単独契約」が61.0%、「収入合算」は5.3%、「ペアローン」が8.6%、「親子リレー返済」が1.6%という結果に。
一方、住宅購入検討者は「単独契約」が42.9%と半数を下回り、「収入合算」が13.8%、「ペアローン」が15.9%、「親子リレー返済」が5.8%でした。世界的な物価上昇やそれにともなう住宅価格の高騰などの影響などにより、夫婦や親子で協力して住宅ローンを返済しようと考えている世帯が増加している様子がうかがえます。
最新の住宅ローン金利はこちら→【ARUHI フラット35】
【共働き世帯】住宅ローンの借り入れ方法
住宅ローンの借り入れ方法を夫婦共働き世帯に絞って見ると、「単独契約」は51.7%、「収入合算」が11.8%、「ペアローン」が16.1%、親子リレーローンが5.2%という結果に。2022年の調査結果と比較すると、「単独契約」は2022年時の51.9%から51.7%とほぼ変化はありませんでした。「収入合算」は2022年の14.0%から11.8%と2.2ポイント減少している一方、「ペアローン」は2022年の13.1%から16.1%へ3.0ポイント増加し、「親子リレー返済」も2022年の2.3%から5.2%へ2.9ポイント増加しています。
夫婦共働き世帯に絞って借り入れ方法を見ると、住宅購入者の夫婦共働き世帯は「単独契約」が64.1%、「収入合算」は5.8%、「ペアローン」が12.6%、「親子リレー返済」が1.9%という結果に。
一方、住宅購入検討者の夫婦共働き世帯は「単独契約」が39.8%と4割を下回り、「収入合算」が17.6%、「ペアローン」が19.4%、「親子リレー返済」が8.3%。収入合算とペアローン、親子リレー返済の利用者を合わせると45.3%で、単独契約の39.8%と上回る結果となりました。
まとめ
住宅ローンの借り入れ方法は「単独契約」が一般的と言われてきましたが、今回の調査結果によると、夫婦や親子で力を合わせて返済する選択をする世帯が増加している傾向が見て取れました。「収入合算」や「ペアローン」、「親子リレー返済」を利用することで借入可能額を増やすことができますが、上限額いっぱいまで借りてしまうと、収入が減少したり途絶えたりしたときに返済の継続が難しくなります。無理なく完済できるように、ゆとりをもって返済できる借り入れ方法の選択を心がけましょう。
最新の住宅ローン金利はこちら→【ARUHI フラット35】
【調査概要】
調査エリア:全国47都道府県
調査対象者:住宅購入経験者(直近1年以内)・検討者(直近3年以内)の25~69歳の男女
調査期間:2023年3月3日~3月8日
有効回答数:600サンプル
調査手法:クロス・マーケティングモニターへのインターネット定量調査
調査機関:株式会社クロス・マーケティング