昨年の札幌2歳Sを制したドゥーラ(ユーザー提供:Vanguardさん)

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 今年のクイーンステークス(3歳上・GIII・芝1800m)は3歳馬から目が離せない。重賞勝ち馬3頭、リステッド勝ち馬1頭の計4頭がエントリー。出走14頭のうち、過半数の8頭を占めた08年に次ぐ強力布陣といえるだろう。

 中でも大将格はドゥーラ(牝3、栗東・高橋康之厩舎)だ。昨年の札幌2歳Sを制した後は苦戦が続いたが、オークスが復活を示す3着で、決して早熟ではないことを示した。今回は600mの距離短縮となるが、札幌芝1800mは重賞を制した思い出の舞台。待望の重賞2勝目が期待できそうだ。

 他の3頭も軽視できない。ライトクオンタム(牝3、栗東・武幸四郎厩舎)はシンザン記念の覇者。小回りへの対応はカギだが、いい決め手を持っている。逆にキタウイング(牝3、美浦・小島茂之厩舎)には内を突ける器用さがある。脚質的に展開に左右される面はあるが、前崩れなら出番がありそう。また、トーセンローリエ(牝3、美浦・小笠倫弘厩舎)は前走の桜花賞を除くと5戦3勝、2着2回と堅実。血統的に洋芝は合いそうなので、200mの距離延長をクリアできれば侮れない。

 クイーンSが古馬混合戦となった00年以降、3歳馬は44頭が参戦。03年オースミハルカ、10年アプリコットフィズ、11年アヴェンチュラ、12年アイムユアーズ、17年アエロリットが勝つなど、[5-3-4-32]の勝率11%、複勝率27%と悪くない成績を残している。18年以降はわずか4頭が参戦したのみで未勝利だが、大挙4頭出しの今年は6年ぶりの勝利はもちろん、上位独占まで期待できそうだ。