中京記念に出走予定のルージュスティリア(c)netkeiba.com

写真拡大

 今週の日曜日は、中京競馬場で中京記念(GIII・芝1600m)が行われます。

 7月に入りいよいよ夏も本番。競馬の格言として「夏は牝馬」という言葉を聞いた事がある方も多いのではないでしょうか。直近の重賞でも人気以上に好走する牝馬が目立ちます。函館記念ではルビーカサブランカが4番人気2着となっていますし、函館2歳Sではナナオが6番人気で2着、スカイキャンバスが4番人気3着と結果を残しています。さらに先々週の七夕賞では9番人気のククナが2着となり、3着には13番人気のホウオウエミーズが入り波乱を演出しています。

 今週の中京記念も牝馬に注目したいところですが、残念ながら過去10年の中京記念では牡馬が9勝2着9回3着8回と圧倒しています。牝馬は1勝2着1回3着2回と劣勢ですので、中京記念においては「夏は牝馬」という格言に全幅の信頼を寄せるのは危険かもしれません。

 ここでは、上位人気が予想される馬の死角となりそうなデータをひとつ紹介します。

【条件】
前走6番人気以下の牝馬(ただし、前走上がり1位の馬は除く)
[0-0-0-20]複勝率0%
該当馬:サブライムアンセム、ルージュスティリア
(過去の該当馬:20年ギルデッドミラー1番人気6着)
※特に言及のない限り、データは過去10年間を対象にしています。なお、13年から19年は中京芝1600m、20年は阪神芝1600m、21年と22年は小倉芝1800mでの開催となっています。

 上位人気が予想されるルージュスティリアが該当しました。

 先述した通り、過去10年の中京記念での牝馬は苦戦傾向にあります。牝馬で上位に好走する可能性があるのは主に前走で5番人気以内に支持されていた馬です。前走で5番人気以内と高い支持を集められているのは、近走の成績やそれまでの実績に優れた点があるからだと考えられます。そのような牝馬は牡馬相手でも十分に通用するのでしょう。

 前走で5番人気以内の支持を集められなかった牝馬にもチャンスがないわけではありません。ただし、そのような牝馬は前走で上がり1位を記録している事が重要となります。前走の末脚に見どころのある牝馬は、前走が6番人気以下だったとしても好走する可能性があるので注意したいところです。

 中京記念で牝馬が通用するには近走の成績やそれまでの実績に優れた点がある事や、前走で上がり1位を記録出来るほど末脚に威力があるといった要素が必要不可欠と言えます。このような要素がない牝馬に関しては軽視するのが正解と言えるのではないでしょうか。

 重賞レースの参考に、是非お役立てください。