北海道シリーズの舞台は函館から札幌へ(撮影:山中博喜)

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 今週から札幌競馬が開幕する。先週まで開催されていた函館とは(1)小回り(2)右回り(3)洋芝と共通点が多く、似た競馬場と認識しているファンも多いのではないだろうか。確かに芝のAコースを比較すると、函館は1周が1626.6mで直線が262.1m、札幌は1周が1640.9mで直線が266.1mだから、ほぼ同じだ。

 ただ、函館はほぼ1周に渡って上り下りがあるのに対し、札幌は平坦基調。また、函館は長方形でコーナーがきつく、小回り適性を要求されるが、札幌は正方形でコーナーが緩いため、コーナーで加速しやすい。このような多くの理由から、函館と札幌は似て非なる競馬場といえるだろう。

 もちろん、両競馬場では好走する馬のキャラクターも異なる。とりわけ芝1200mは脚質別成績に分かりやすい差が出ている。近3年(函館は21~23年、札幌は20~22年)の1勝クラス以上の芝1200mにおける、逃げ馬及び4角7番手以下の馬の成績を挙げよう。

【函館】
逃げ馬[16-5-3-39]…勝率25%、連対率33%
4角7番手以下[8-24-23-358]…勝率2%、連対率8%

【札幌】
逃げ馬[6-8-9-26]…勝率12%、連対率29%
4角7番手以下[18-17-13-345]…勝率5%、連対率9%

 一目瞭然、逃げ馬は函館の成績が良く、対照的に差しは札幌の方が決まっている。これは競馬場の特徴通りの傾向だ。そこで札幌芝1200mで狙い目となるのは、前走函館芝1200mで上がり3F3位以内だった馬。さすがに前走で10着以下に大敗していた馬は厳しいが、同9着以下に限れば[12-11-5-47]の勝率16%、連対率31%。単勝回収率は188%もあるので、迷わず買いでいい。

 最後に各コースにおける注目したい騎手、種牡馬を紹介する(データは20年以降)。

【騎手】
※芝1200m
・横山武史[10-6-9-31]…勝率18%、連対率29%
・武豊[7-7-2-19]…勝率20%、連対率40%

※芝1800m
・吉田隼人[8-6-4-16]…勝率24%、連対率41%

【種牡馬】
※芝1800m
・ドゥラメンテ[4-3-4-11]…勝率18%、連対率32%

※芝2000m
・オルフェーヴル[6-5-2-20]…勝率18%、連対率33%

※芝2600m
・ドゥラメンテ[5-1-1-4]…勝率46%、連対率55%

※ダ1700m
・マジェスティックウォリアー[8-6-9-25]…勝率17%、連対率29%