都会人と地方民あるある?都会と田舎で感じる道路に関するギャップって何?
同じ日本に暮らしていても、地域によって道路環境は実にさまざまです。旅行や帰省などで遠方に出かけた際、自分の住むエリアとのギャップに驚いた経験のあるドライバーは多いでしょう。
とくに人口の密集する大都市と、過疎化する地域では、交通量や道路の構造の違いもあり、ドライバーの意識も大きく変わってくるはずです。今回はドライバーの方々に、「都会と地方の道路のギャップ」について話を聞きました。
都会在住者から見た地方の道路は……
まず、大都市やその都心部に住んでいる方々から、地方の道路環境についての印象を聞きました。
「祖父母の家がかなりの田舎にあるのですが、ドライバーも高齢の方が多いので、全体的にペースがゆっくりだなと思います。あとは、私がたまたまそういうケースに出くわすことが多いだけなのかもしれないですけど、傍から見ていて操作に不安を覚えることが結構あります。
車線を大きくはみ出していたり、急に一時停止から飛び出してきたり、信号待ちでしっかり止まれずジリジリ進んでいたり。ヒヤヒヤしますけど、車が必需品の地方なので、なかなか難しいですよね」(東京都在住・20代男性)
高齢化の傾向が強く見られる地域ほど、日常生活に車が必須なことが多いという状況は、長年議論されている課題です。公共交通機関の拡充や、車両に搭載される高度な運転支援機能など、さまざまな解決策が期待されていますが、現状を変えるにはまだまだ時間がかかるのかもしれません。
■「なんでこんなに道が暗いの?」
続いて、地方の「道路環境」について印象を語ってくれた方も。
「埼玉県の西部に実家があるのですが、道がとにかく暗いし、整備されていない箇所が多いです。コンクリートがボコボコしているので、普段と比べて乗り心地も悪いですし、車内に入ってくる音がやたら大きくなりますね。
あとは区画整理されていないエリアが多いので、歩行者のスペースが十分でなかったり、道幅が今の車のサイズと合ってなかったり、色々な面で走りにくい印象です」(東京都在住・40代女性)
都心部と地方を比べたときに、やはり「道路の暗さ」は気になるポイントの1つです。街頭や商業施設などの明かりが少なく、慣れていないと恐怖を感じることもあるでしょう。
■「行くたびテンションが上がります!」
整備されていない道路に対して不満の声が寄せられる一方で、地方の山道などを走るのが大好きだというドライバーもいるようです。
「仕事で奈良の山道を走ることが結構あるのですが、信号が少ないので、走っていて気分がいいですよね。カーブやアップダウンが多くて、車がいつもと違う動きをするのが楽しいです。
謎に速い軽トラとか、トラクターとか、なかなか見ない光景も刺激になるというか……行くたびテンションが上がっています」(大阪府在住・30代男性)
信号や車が少なく、快適に走れる環境は、都会にはない魅力でしょう。どのような道路環境を好むかは、ドライバーの趣向によっても大きく異なるようですね。
地方在住者から見た都会の道路は……
次に、「田舎住み」を自認する方々から、都会の道路環境がどう映るのかを聞きました。
「都会の幹線道路がものすごく怖いですね。義実家が東京の渋谷区にあるのですが、高速を降りて甲州街道を通るたびに心臓が縮む思いですよ。ペースは速いのに、分岐や合流が多くて、車線変更が頻繁で緊張感がすごいです。路駐もめちゃくちゃ多いですし……」(山梨県在住・20代男性)
都会は車の量が多いだけではなく、車線の多さや構造の複雑さ、全体的なスピード感など、適応に時間のかかるポイントが多いのかもしれません。
■「せっかちな人が多いなぁ……」
さらに、地域によって異なる「ドライバーの気質」に関して次のような声も。
「今は地方に暮らしていて、地元が名古屋なのですが、たまに帰ると『せっかちなドライバーが多いなぁ』と思うことが結構あります。
そもそも車が多いのもあると思いますが、車間が全体的に近いですし、あおり運転みたいなのも目にすることが多いですね。なんというか、ウインカーを出さずに車線変更をしたり、他の車を障害物のように見ているのかなって思ってしまうことがあります」(富山県在住・40代男性)
交通量の多さや道路の複雑さから、「都会の道は殺伐としている」という印象を受けるドライバーは少なくないのかもしれません。たくさんの車が所狭しと行き交う環境に、圧迫感や緊張感を覚え、ストレスを感じてしまうこともあるでしょう。
■「相手の動きを計算しやすいので安全かも」
反対に、「都会の方が運転しやすい」という意見も聞かれました。
「都会の人は冷たいとよく聞くので、都内で運転するのが怖かったのですが、慣れるとむしろ暗黙のルールみたいなものに忠実なドライバーが多く、運転しやすいように思います。
私が住んでいた地域では、のほほんとしたドライバーが多いのか、たとえば直進側が右折車に譲るとか、ルールよりも譲り合いの気持ちを優先するみたいな空気も感じられました。
でもそれだと、『えっ、いいの?』みたいな迷いが生まれてしまうので、場合によっては危険かなぁと。完全に主観ですけど、都会の方が車の動きを機械的に予測しやすい気がします」(埼玉県出身・30代男性)
もちろん、「このエリアのドライバーはこういう特性がある」と十把一絡げにしてしまうことにリスクはあるでしょう。とはいえ、自分のなかでエリアごとの「傾向と対策」を作っておくことは、スムーズな運転の助けになる面もあるのかもしれません。