「友達に合わせて偏差値の低い大学に行くか、迷ってます」 高校2年生の相談に止める声相次ぐ

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お悩み解決掲示板に2月下旬、こんな相談が寄せられ、注目を集めた。

「友達に合わせて偏差値の低い大学に行くか、自分に合った偏差値の高い大学に行くか迷ってます」

スレ主は来年受験を控える高校2年生の男子生徒で、「ずっと前から同じ大学に行こうと約束している友達がいる」という。問題は自分と友人の学力に差があることで、模試の結果、スレ主は明治学院大学にA判定が出ているが、友人は「E判定しか取れない」らしい。(文:篠原みつき)

偏差値35の大学に「一緒に行こう」と誘ってくる友達

そこで、友人は入学難易度の低い福祉系私立大学に「一緒に行こうと言ってくれている」そうだ。

スレ主は

「どうするべきでしょうか?友達を裏切りたくはないです」

と相談していた。

大学入試情報サイトを見てみると、スレ主がA判定をとっている明治学院大学の偏差値は50〜62.5。一方、友人が行こうと誘ってきている大学は偏差値35となっていた。

友人との間には、ずいぶんと大きな学力差があるようだ。大学というのは「学ぶ」ためのもの。そうであれば、自分の学力にふさわしい学校を選んだ方がいいと思われるが……。

スレッドの回答も、「自分の進路に友達関係ない」「100%後悔する選択」など、友人に合わせてレベルを下げることを引き止める声が相次いだ。

「何のために大学に行くのかを考えれば、レベルを下げる必要はないと思います。私はこれを言ってくる時点で、その相手は友達じゃないと判断します」「学歴は今後の人生にずっとついて回るものだし、大学によって学べることも在籍してる学生の雰囲気も違うんだから、後悔のない選択をしてほしいものですね」

などのほか、親の立場で「(そんな理由で)どうしてもそこに行くと言うのなら、学費は出さない。自分で行ってもらいます」と、強くたしなめるようなコメントもあった。こうした意見に、高校生の子どもを持つ筆者も同感だ。いくら友達が大事でも基本的な学力が違うなら仕方ないのではないか。

大人たちのアドバイス届かず「でも、どうしても友達を裏切ることはできません…」

スレッドの回答には、

「なんで主さんが友達に合わせる前提なの?まだ時間あるんだから、友達が勉強頑張ったらいいんじゃない?」

といった意見も少なくない。まだ高校2の今の時期、レベルの低いほうに合わせるのではなく、高い方に引き上げるよう勉強を頑張ればいいという話だ。スレ主が友人に勉強を教えて学力を底上げしてあげることが、本当の友情ではないだろうか。

多くの意見を受け、スレ主の高校生は「たしかに大学を友達と合わせるのは愚かですよね…」と一瞬納得したかに見えた。だが、なんと

「でも、どうしても友達を裏切ることはできません…」

と結局は低い偏差値の大学を選ぶことを決めていた。友だちがB判定で満足してしまい、もう勉強する気がないそうで「そうするしかありません」とのこと。ここまでくると、友達に依存しすぎではないかと心配になってくる。

そもそも別の大学に行ったからといって、友達関係が断絶されるわけではない。高校まではクラスメイトが人間関係の大部分を占めていたかもしれないが、大学生ともなると、サークルやバイト、インターンなどと行動範囲が広がってくる。授業も選択制で、同じクラスメイトとずっと一緒なわけでもない。逆に違う大学にいったぐらいで揺らぐ友人関係なら、それは「その程度」ということなのではないだろうか。

掲示板で相談するぐらいだから、本人もおそらく、自分の考えに自信があるわけではないのだろう。今後より受験や大学生活が現実的なものになってきて、考えが変わっていくといいのだが……。【参照元 お悩み解決掲示板】