【卵料理の裏ワザ】「ぷるぷる♪」にするなら…混ぜすぎない!巻かない!常識覆す「だし巻き」作ってみた

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管理栄養士のともゆみです。ほっとするおいしさの卵料理といえば「だし巻き」。ぷるぷるしてて、だしがジュワッとしみて、ひと口で幸せいっぱいになれる一品ですよね。でも、自分で作るとなるとハードル高めですが…科学の料理「分子調理」のメソッドなら誰でも失敗なく作れるってさ♪先日放送の朝の情報番組『あさイチ』でレシピを紹介していたんですよ。それが、常識を覆す調理法だったのでびっくり。さっそく試してみます!

【ロバート馬場直伝】成功率2割の筆者が「絶対失敗しない馬場家のだし巻き卵」作ったら…一発で優勝!

ぷるぷるにするには…

番組で、ぷるぷるになるだし巻きの作り方を伝授していたのは、分子調理研究家のこじまぽん助さんです。
分子調理とは、料理を分子レベルで研究すること。食材と調理法を科学の視点で分析し、新しくおいしいレシピを生み出す技術です。
ぽん助さんはこう言います。「卵って、黄身と白身が固まる温度が違うんです。なおかつ、巻いて巻いてをしている間に、どうしても水分がどんどん蒸発しちゃって、ぷるんぷるんになりにくい…。だったら、ということであえて”巻かない”という選択をして、しっかり水分を残すわけです」

水分を残すことが、ぷるぷるに仕上がるコツなんですね。

卵を「混ぜすぎない!」というところも重要なポイントです。卵は混ぜすぎると固まりにくくなり、ふんわり感を出しにくくなるそうです。

では作っていきたいと思います。

失敗しない!巻かない「だし巻き」の材料と作り方

【材料】
卵…3個
料理酒…大さじ1
みりん…大さじ1
白だし…大さじ1
水…大さじ2
サラダ油…大さじ1



【作り方】
1.ボウルに卵を割り入れます。卵は尖った部分ではなく、横の部分に割れ目を入れると殻が入りにくくなりますよ。



2.卵を溶きます。白だし、料理酒、みりん、水を加え混ぜ合わせます。混ぜるときは、箸を回すのではなく、箸の先をボウルの底につけ、前後に切るように動かします。混ぜすぎないように、白身のコシは少し残る程度にしておきます。



3.卵焼き器に油を引き、温めます。温まったら、1の卵液の8割程度を流し入れます。終始、中火のまま作ります。



4.卵焼き器を前後に動かしながら、菜箸を回し、緩めのスクランブルエッグ状になるまで加熱します。



5.その後、シリコンベラ等で奥から手前へ一度だけ折り返します。



6.折り返したら、奥へ移動させ、手前側に残りの卵液を流し入れます。



7.奥側の焼けた卵を持ち上げ、底面にも流し入れます。



8.先ほどと同様にゆるめのスクランブルエッグ状にし、固まったら折り返します。



9.卵の外側が固まったら、卵焼き器の角に押し付け、四角く成形し完成です。



ポイントは焦がさないことです。手早く出来ないときは、火の付いていない隣のガスコンロに移動するなどして、火元から一度離します。トロトロにするためには、スクランブルエッグの状態で手早く成形することが大事です。

焼き始めてからはちょっと忙しいですが、中火にしたままで、火が入り過ぎそうになったら空いている隣のガスコンロに避難させたりを繰り返して作りました。

さあて、出来上がりました!
では、切って盛り付けます。



めちゃくちゃきれいに出来ました!!!
スクランブルエッグ状にした時点で、これで大丈夫なんだろうか…と心配になりましたが、出来上がりは自分で作ったとは思えないほど美しい見た目になりました。

お味はいかに…



断面もきれいです。この見た目にほれぼれします。
だしの香りが漂います。

一口パクっ。

おぉ、この食感、わたし史上最高の出来上がりです。
水分たっぷりでふわふわぷるぷるです。
一口噛むごとにだしの味が広がります。塩加減がちょうどよく大人の味です。
この味付けもおいしいですが、子どものために砂糖の入った甘いだし巻きも作ってみたいと思いました。
砂糖アリでもナシでも今後だし巻きを作る時には、断然この方法ですね。

卵の栄養

ビタミンCと食物繊維以外ほとんどの栄養成分をバランスよく含む、ほぼ完全な栄養食品。体内の吸収率が良く、病中・病後の栄養補給にも適しています。主成分のたんぱく質は、体内で合成できない必須アミノ酸をすべて含む質の良さが特徴です。卵に不足しているビタミンCと食物繊維を補えば、栄養バランスがさらに良くなります。野菜炒めやサラダなどと一緒に食べるといいでしょう。

「ぷるぷる」になるだし巻きを、簡単に作れる方法で作ってみました!

見た目もきれいでおいしいです。ぜひお試しください。

<参考文献>
西東社『一生役立つ きちんとわかる栄養学』 
監修 飯島薫子 寺本あい