仮想通貨やブロックチェーン技術に関連する詐欺師や悪徳商法について調査することで知られるYouTuberのCoffeeZilla氏が、2021年から展開されているNFTゲーム「CryptoZoo」に関して、開発者に詐欺師が加わっており、ゲームでも不正な行為が行われていると告発しました。これに対して、ゲームに携わるローガン・ポール氏は前科のある人間がプロジェクトにいたことを認めつつも、CoffeeZilla氏のやり方に違法な点があると指摘、法的措置を取ることを示唆しました。

YouTuber Logan Paul Says Some Of His Game Devs Were 'Con Men'

https://kotaku.com/logan-paul-coffeezilla-youtube-cryptozoo-nft-game-scam-1849949957



Logan Paul suggests Coffeezilla hire lawyer after CryptoZoo reports

https://crypto.news/logan-paul-suggests-coffeezilla-hire-lawyer-after-cryptozoo-reports/

Logan Paul Plans to Sue Coffeezilla Over CryptoZoo Allegations

https://cryptopotato.com/logan-paul-plans-to-sue-coffeezilla-over-cryptozoo-allegations/

CoffeeZilla氏は「ローガン・ポール氏のブロックチェーン詐欺『CryptoZoo』の調査に1年を費やしました」と述べて、3本の告発動画を投稿しました。



Investigating Logan Paul's Biggest Scam - YouTube

The Biggest Fraud in Logan Paul’s Scam - YouTube

Ending Logan Paul's Biggest Scam - YouTube

CoffeeZilla氏が標的にした「CryptoZoo」は、青木ヶ原樹海での死体撮影など世界中で数々の炎上を起こしたローガン・ポール氏が手がけるNFTゲーム。仮想空間の動物館を題材としていて、ゲーム内通貨のコインで卵のNFTを購入。卵をかえし、繁殖させることができるという内容で、レア動物は多くのコインを産みます。また、コインは現実の通貨に換金可能です。

コンセプトは「遊ぶだけでもうかる(Play to Earn:P2E)」ゲームであり、大規模なハッキング被害に遭ったことでも知られる「Axie Infinity」と似たものです。

Coffee Zilla氏の指摘によれば、ポール氏ではないチームメンバーが早々にコインを大量に売却して数百万ドル(数億円)を手にした一方で、初期から参入したポール氏のファンや投資家は数十万ドル(数千万円)を失う結果になったとのこと。

動画の投稿は2022年12月17日から立て続けに行われ、一方でポール氏は沈黙を守っていましたが、年明けの2023年1月3日に反論動画を投稿しました。

My Response To Coffeezilla’s Scam Allegations - YouTube

ポール氏は告発を「名声により利益を得ようとするもの」と主張し、CoffeeZillaのYouTubeチャンネルについて「捜査官からゴシップチャンネルに変貌した」と非難しました。

「開発者に刑事事件に関与した人間がいる」というCoffeeZilla氏の指摘を認めつつ、ポール氏はすでに当該人物はプロジェクトを離れていると述べました。また、自分もマネージャーのジェフリー・レヴィン氏も、CryptoZooでお金は稼いでいないと告発内容の一部を否定。

「CryptoZooが満足にプレイできる状態ではない」という指摘に対しては、いまだ開発を継続中であると反論しました。

なお、ポール氏は、CoffeeZilla氏がレポート内で使用したレヴィン氏との通話について、本人の許諾なく録音されたものであり、カリフォルニア州法におけるプライバシー侵害に反すると指摘。CoffeeZilla氏の行った名誉毀損(きそん)に対して法的措置を取ることを示唆しました。

ニュースサイトのKotakuがポール氏の映像公開後にCoffeeZilla氏にコメントを求めたところ、「雇っていた犯罪者ではなく私を訴えたという事実がすべてを物語っています。彼は何の説明責任も果たさず、謝罪もなし。自分の評判を守りたいだけです」との返信があったとのことです。