若い世代の貯金額が減少? 物価高が家計に与えている影響とは?
2022年に入って以来、物流費や原材料価格の高騰により、あらゆる商品やサービスの値上げラッシュが続いています。物価の上昇は家計にも大きな影響を与えていると考えられますが、実際にはどのような変化が出てきているのでしょうか。
物価高により、食費や水道光熱費がアップ
株式会社ネストエッグが、「貯金・お金に関する調査」を実施。物価高が強まった2022年と、前年の2021年を比較して支出が増えた項目を世代別に比較すると、すべての世代が共通で、1位が「食費」、2位が「水道光熱費」という結果に。食費の増加は各年代とも全体の4~6割を占め、物価高の影響がダイレクトに現れています。また、2021年から値上げが続く水道光熱費に関しても同様の結果となりました。
物価高の影響? 20代の貯金額が減少傾向に
物価高が強まった2022年と、前年の2021年の貯金額を比較してみると、20代で貯金額が100万円未満の人の割合が、2021年の38%から2022年は47%に増加。一方、300万円以上の貯金がある人の割合は、62%から54%に減少しました。20代の約半数の貯金額が100万円未満であるとともに、300万円以上の貯金がある人の割合が減少している結果となりました。
物価高が強まった2022年と、前年の2021年を比較して支出が減った項目を世代別に比較すると、各年代とも「旅行費」「外食費」「交際費」といった外出に関連する項目が上位を占める結果に。20・30代に関しては「貯金」が減少していることも明らかになり、若年層は家計の支出が増えた影響で、貯金までお金を回す余裕がない様子がうかがえます。
物価上昇が続く中で家計を維持するには、収入を増やすか支出を減らすしかありません。「相次ぐ値上げが生活に響いている」と感じているならば、今すぐできる節約はもちろん、収入を増やすための貯蓄や投資といった、長期的な視野に立った資産形成も始めてみてはいかがでしょうか。