同じゲームを協力してプレイする2人は「脳が同期する」ことが判明
新型コロナウイルス感染症による巣ごもり需要でゲーム産業は活発化し、数多くのオンラインゲームがこれまで以上に登場しています。フィンランドのヘルシンキ大学で行われた研究により、離れた場所で同じゲームを協力してプレイする2人の脳活動が、同期していると言えるレベルの類似性を見せることが明らかになりました。
Inter-brain synchronization occurs without physical co-presence during cooperative online gaming - ScienceDirect
Interacting brains sync without physical presence | Mirage News
https://www.miragenews.com/interacting-brains-sync-without-physical-845548/
ヘルシンキ大学の研究チームは、42人の被験者を2人1組のペアに分け、防音設備が整った2つの部屋に別々に座らせました。そして、お互い相手の姿が見えないまま同じゲームをプレイさせるという実験を行いました。
被験者がプレイしたゲームは1つの車を2人で操作するレーシングゲームで、被験者の片方がハンドルを、もう片方がアクセルとブレーキを操作するというものでした。被験者は90秒の時間制限の中でなるべく多くコースを周回するよう指示されました。
この実験により、被験者の脳のある領域において、2人の間に活動の類似性が見られたことが分かりました。また、一部の領域における活動の類似性が高いほど、ゲームのパフォーマンスが向上していたことも分かっています。
研究チームは「瞬間的な脳の同期が実際のパフォーマンスに関連しているという報告は以前にもありましたが、これがオンラインゲームでも発生することが分かりました。同期と共感につながるゲームの側面を研究することは、ゲーム以外でもプラスの影響を見いだすことができます」と述べました。