キャンバス素材のバッグ

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婦人服製造販売大手のクロスプラスが、「推し活」アイテムを手掛ける新ブランド「推部屋plus(おへやプラス)」の展開を拡大する。2022年春夏シーズンの新作として、バッグやiPhoneケース、ルームウェアを6月10日から順次販売。将来的にはライブやイベントへの“参戦服”としてルームウェア以外のアパレルの開発も計画しているという。

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 推部屋plusは「推し活」市場のニーズを見据えて昨年11月にデビュー。アイドルやアニメなどの「推し活」が趣味だというZ世代の若手社員のアイデアを事業化したもので、OEMなどのアパレル事業を経営の主軸に据えてきたクロスプラスにとっても挑戦的なプロジェクトとなった。完売した9色展開のバッグや、背面部分にアクリルスタンドが収まるようにデザインされたiPhoneケースを中心に好評を得て、サンリオやミッフィーとのコラボ商品を拡充するなど商品ラインナップを拡大。デビュー時はクロスプラスの自社ECのみでの取り扱いだったが、ゾゾタウン(ZOZOTOWN)や楽天市場、Amazonにも販路を広げている。

 今月発売する新作のバッグ(4999円)は、ブランドデビュー時に展開したコーデュロイ素材からキャンバス素材に変更した。前シーズンと同様に、“推し”のメンバーやキャラクターの担当カラーを選べるように9色を用意。ベースはキャンバス素材で統一しつつ、フロント部分に「GREEN」「YELLOW」などの色名を同色の刺繍であしらった。縦型から横型に刷新し、応援うちわが入る容量に仕上げ、背面にはキャリーバッグに通せるタブを、取っ手部分にはキーホルダーを付けられるようにDカンをそれぞれ取り付けるなど利便性も考慮したという。バッグ内部はペットボトルを収納するための仕切りをあしらったほか、汚れにくいコーディング加工を施した。

 背面にアクスタ(アクリルスタンド)を収納し持ち歩くことができる人気のiPhoneケース(2999円)は、これまでiPhone 12、iPhone 12 Pro向けのみの展開だったが、ファンからの要望を受けてiPhone 13、iPhone 13 Pro、iPhone 11/XR、iPhone 11 Proといった新サイズに対応。ルームウェアはスヌーピーやミッフィーとのコラボで、半袖パーカ(5490円)やプルオーバー(4950円)、パンツ(4389円/いずれも税込)をオフ、チャコール、ピンクの3色でラインナップしている。

 クロスプラスは近年のアパレル市場の縮小およびコロナ禍のヒット商品となった「パステルマスク」での成功体験を受けて、新中期経営計画(2022〜2024年度)で非アパレル事業に注力することを決定。非アパレル事業では今年1月にリカバリーウェアの「ホグス(HOGUSU)」を発売するなど健康分野に進出しており、今秋には温活向けのブランドを新たに打ち出し、ラインナップを拡充する予定。また、エンターテインメント分野でファングッズの高品質化や差別化を図ることを目的に、アーティストファンクラブの運営などを行うアクセルエンターメディアとの資本業務提携を発表するなど、「パステルマスク」に続くヒット商品を生み出すために非アパレル分野での取り組みを加速させている。推部屋plusも非アパレル事業の取り組みの一つで、今後は卸先の拡大を図るという。