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 冒頭の写真を見てください。納豆チャーハンですが、実はお米はほとんど入っていなくて、カリフラワーをごはん代わりにしたチャーハンなんです。コレ、美味しいかどうか気になりませんか?

 ここ数年、「糖質制限ダイエット」の流行で、ご飯やパンといった炭水化物を控える人が増えた結果、スーパーに行っても糖質ゼロ・糖質オフ商品があふれていますよね。先日、『まいばすけっと』に行った際にも、「お米のかわりに食べるカリフラワー」や「お米のかわりに食べるブロッコリー」(TOPVALUブランド・1袋267円)という商品が目に入りました。

 パッケージには、カリフラワー、ブロッコリーを、“お米のように小さくカット”と書いてあります。

「お米のかわりに食べるカリフラワー」、「お米のかわりに食べるブロッコリー」

 写真を見ると、ご飯のように見えるのはブロッコリーよりカリフラワーのほう。さらにカリフラワーの栄養表示を見ると、糖質もカロリーもめちゃくちゃ低いんです! 

 ちなみに、ご飯1杯(150g)と同商品の150gを比較すると、

・ご飯…………糖質55.7g、240 kcal
・カリフラワー…糖質2.1g、27 kcal

 という感じ。ダイエッター的に見れば、戦力差は歴然です。コロナ太りが懸念される筆者はすぐさま購入。無類のコメ好きでもあるので、これを代用すれば絶対ヤセられるはず、と確信。

 しかし、よくよく考えてみれば一抹の不安もあります。もし、お米の代用にならなかったら、ただの冷凍の刻み野菜というだけ…。そこでお米の代わりになるのか、帰宅後すぐに試してみることにしたのです。

まずは卵かけご飯で検証

加熱した「お米のかわりに食べるカリフラワー」

 筆者がほぼ毎朝食べるものといえば、「卵かけご飯」または「納豆ご飯」です。「お米の代わりになる」と謳っているわけですから、この2つが美味しく食べられなかったらアウトですよね。さっそく「お米のかわりに食べるカリフラワー」をトリセツ通りに電子レンジで3分40秒(500W)加熱したのがこの写真です。

 一瞬、ご飯に見えますが、やはりよく見ると細くカットしたカリフラワーです。すぐに卵と醤油をかけてカモフラージュしてみたのですが…

卵かけごはん風

 いざひと口食べてみたのですが、全然ご飯じゃありません。目はダマせても舌はダマせません。水っぽくてシャクシャクした食感で、何これ? という感じ。卵ともなじまず、とにかく水っぽい。美味しくない…。気を取り直して、今度は納豆をのせてみました。

なっとうごはん風

 う~ん、これもかなり無理があります。こちらも、納豆と大根おろしを食べているような気分。ご飯の代わりにはまったくならない、というのが結論です。卵も納豆もダメとなると、 “お米の代わり”なんてウソじゃん…とガッカリ。

 しかし、袋の裏面を見ると、ワンポイントアドバイスらしきものが書いてあるのに気づきました。それがこれ。

「カリフラワー&五目炒飯」のススメ

 あろうことか、別商品の冷凍五目炒飯を混ぜ合わせるという、なんとも姑息な方法です。しかも結局、他の商品のお米の力を借りているわけで、これ自体、お米の代わりになってないじゃないか! と、このあたりでこめかみに血管が浮き出そうに。

 しかし呼吸を整え、やってみることにしました。筆者はあくまでもこの「お米のかわりに食べるカリフラワー」だけで炒飯を作ってみることにしたんです。まずはシンプルな“卵チャーハン”です。油で卵を炒め、そこにカリフラワーを入れてよく炒めて、塩、コショウ、醤油で味を整えてみたら…

 ん? これはまあまあいけます。カリフラワーの水分が飛んで、食感もパラパラしている。しかもエアリーなふんわり食感で軽くていい。このあたりで、ようやくわかりかけてきました。そうです。この商品は、炒めることで力を発揮するタイプなのかもしれません。

 そこで、袋に書いてあったように、今度は冷凍炒飯とカリフラワーを一緒に炒めてみることにしたんです。

家にあった冷凍炒飯半量の60g(110kcal分)とカリフラワー茶碗1杯分

 冷凍炒飯とカリフラワーを軽く電子レンジで加熱後、フライパンで混ぜ合わせます。火を付けて、水分を飛ばすようによく炒めて、最後に塩・コショウ・醤油で味を整えたところ、これはかなり美味しい!

冷凍チャーハン×お米の代わりに食べるカリフラワー。これはかなりイケます

 もちろん冷凍炒飯に頼りきっているカリフラワーの姿勢は感心しませんが、冷凍チャーハンは高カロリー。ごく少量なのにカリフラワーのおかげで増量されて、なかなか満足度が高い。要はかさ増しになり、カロリーも断然ダウンするわけです。

焦がさないように中火で炒めてから使います

 ここで大事なのは、この「お米のかわりに食べるカリフラワー」は、電子レンジで加熱するだけではダメで、フライパンで水分を飛ばし気味に炒めること。これが超重要です。こうすると食感も味の馴染みもグッとよくなるということ。

 この要領で、カレーライスにこのカリフラワーを使ってみると、やはり大正解。

カリフラワーをご飯の代わりにしたカレーライス

 もちろん、ホンモノのカレーライスに比べたら、やや味は落ちますが、食べ終わったらちゃんとカレーライスを食べた口になります。お腹も満たされるし。

 ちなみに通常のカレーライス1皿は600~700kcalですが、ライスを「お米のかわりに食べるカリフラワー」で代用すれば、半分以下の300 kcal程度で済みます。となると、ダイエット時に使ってみる価値は大いにアリ。コロナ太りに悩んでいる人は、ぜひ試してみてください。

(撮影・文◎土原亜子)