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 コロナ禍で外出・外食がしにくくなった今、それまで料理をしたことがない人でも必然的に自炊する機会が増えました。そういった際に重宝するのがチルド食品の数々。中でも、ご飯モノは食べ切れる量だけを温めるなど調理し、残ったものはそのまままた冷凍庫に保管しておけるという点で、実に便利なものです。

 そのチルド食品のご飯モノの中でも各社ともにリリースしているのがエビピラフです。筆者も個人的には、初めてエビピラフというものを食べたのが小学生のときで、これまたズバリ、チルド食品のそれでした。

 苦手な人はおそらくそういないであろうこのエビピラフ、今回は6社からリリースされているものを全部食べて比較。各商品の個性を見ていきたいと思います!

『イオン(TOPVALU)』のエビピラフは圧倒的なコストパフォーマンスが売り!

『イオン(TOPVALU)』の「えびと4種の野菜入りえびピラフ」(税込・165円)

 まずは『イオン(TOPVALU)』の「えびと4種の野菜入りえびピラフ」(税込・165円)からいただきます。内容量450gにして、税込165円という圧倒的なコストパフォーマンスの良さに、かえって不安がないわけでもなかった筆者ですが、実際に温めました。

エビの量が少ない一方、ご飯にはエビの風味がしっかりと染みこんでいます

 いただいてみると、薄味でありながらチキンブイヨンとエビの風味がしっかり染みこんだ味。かと言ってクセのある味ではなく、どこまでも優しい風合いです。エビの量は小ぶりのものが6個ほどと少ないのが寂しくも思いましたが、450gのお米だけをとってもこの価格で買えることがすごいわけで、この価格とこの味ならおおいに納得です。

『ファミリーマート』のエビピラフはエビの食感とライスのバランスが絶妙!

『ファミリーマート』の「海老の旨み!!えびピラフ」(税込・150円)

 続いては『ファミリーマート』のプライベート・ブランド「お母さん食堂」からリリースされている「海老の旨み!!えびピラフ」(税込・150円)。170gと『イオン(TOPVALU)』のエビピラフの半分以下の量ですが、その分、具材はかなり充実しているのではないかと期待が膨らみます。

米・具材のバランスに優れたエビピラフでした

 温めた後、お皿に盛ってみるとにんじん、コーン、グリンピース、そして肝心のエビがパラパラのご飯に溶け込んでおり、具の充実度は抜群。さらにいただいてみると、ピラフ全体にブイヨンとエビの風合いが感じられ実に豊かな風合い。さらに冷凍なのにエビはプリップリの食感で、「これぞまさしくエビピラフ!」と言いたくなる味です。

『AJINOMOTO』のエビピラフは、冷凍ご飯モノの優等生的な旨さ!

『AJINOMOTO』の「具だくさんエビピラフ」(税込・278円)

 続いてはスーパーマーケットの冷凍食品コーナーでよく売られている『AJINOMOTO』の「具だくさんエビピラフ」(税込・278円)。450g入りですが、パッケージによると従来よりも彩り野菜を増量しているようで、この点、期待が高まります。

見た目も楽しく、バターベースの味もしっかりで満足感も十分!

 さっそく温めいただきましたが、確かに彩が豊か。細かく刻まれた赤ピーマン、コーン、いんげん、マシュルームが入っています。小ぶりでありながらもエビの量も多く、全体的にはピラフ本来の食感を損なわぬよう配慮されている印象です。

 見た目も綺麗で楽しいですが、肝心の味も十分。バターの風味が立っており、このせいか満腹感をより強く感じました。エビピラフでしっかりとしたパンチが欲しい場合にはもってこいの逸品だと思います。

『ニチレイ』のエビピラフは、『AJINOMOTO』よりも大振りカットが魅力!

『ニチレイ』の「えびピラフ」(税込・279円)

 続いては超大手冷凍食品メーカーの『ニチレイ』による「えびピラフ」(税込・279円)をいただきます。450g入りでバターの風味推しであり、どことなく『AJINOMOTO』のエビピラフのライバル商品のようにも思いますが、実際に温めいただいてみると、似て非なるものであると実感。

具材が比較的大振りにカットされているのが特徴です

 まず、風味のバターを10%増量しているようですが、『ニチレイ』の「えびピラフ」はそれほど強いバター感がありません。その代わり、エビの風味がより際立ちながらも塩分が控えめ。それでいて、『AJINOMOTO』のそれよりも具材のカットが大振りなので、より具材本来の旨みを感じながらいただけるエビピラフだと思います。平均的な味を求めるのであれば、間違いなく『ニチレイ』のエビピラフがオススメです。

『ローソン』のエビピラフは、品の良い奥深い味!

『ローソン』の「海老ピラフ」(税込・138円)

 続いては『ローソン』の「海老ピラフ」(税込・138円)。内容量180gでこの価格はなかなか安いと思いますが、チンしてお皿に盛ってみると、まず目に入ってくるのが白く艶のあるお米。その中ににんじん、コーン、いんげん、エビが溶け込んでいるわけですが、このビジュアルがそのまま味に反映しており、脂っこくなく上品な味です。

白いお米の通り、脂っこくなく品の良い味が特徴!

 エビピラフでも商品によっては油感が強くモタれそうなものもありますが、これはその真逆的商品。仮に寝起きなどで胃が動いていない状態でもあっさりいただける点で、汎用度が高いエビピラフだと思います。

『セブン-イレブン』のエビピラフは、カップ式ですぐにいただける利点あり!

『セブン-イレブン』の「バター香る海老ピラフ」(税込・198円)

 そして最後は、『セブン-イレブン』の「バター香る海老ピラフ」(税込・198円)をいただきます。『セブン-イレブン』のエビピラフはなんとカップ式で、封さえ開ければ手を汚さずにチンすることができ、そのままいただける利点があります。内容量170gにして198円は少々高めですが、利便性を考えここは目をつむりましょう。

エビはしっかりプリップリでした

 今回はチンしたものをそのままお皿に盛ってみましたが、赤ピーマン、玉ねぎ、マッシュルームなどが散見されつつも、定番のコーンはありません。しかし、その一方で主人公のエビは見事にプリップリであり、今回食べ比べた中では筆頭に入るうまさです。

 そのパッケージはもちろん、具材バランスも独創的な『セブン-イレブン』のエビピラフですが、コンビニの店頭でもいただけることからその活躍のシーンは多いのではないかと思います。

 今回は6社からリリースされているエビピラフをそれぞれいただき、各商品の個性に迫りましたが、いずれも美味しかったことには違いがありません。筆者個人的には、コストパフォーマンスでは『イオン(TOPVALU)』がダントツで、味で言うと『ファミリーマート』、『ニチレイ』が良いなと思いました。ぜひ各社からリリースされているエビピラフを食べ比べてみて、あなた好みの一品を見つけてくださいね。

(撮影・文◎松田義人)