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 コンビニで小腹が減ったときに買うものといえば、やっぱりサンドイッチ。なかでも筆者は「たまごサンド」が1番好きでよく食べます。一番のお気に入りは近所のローソンで売っている『まちかど厨房』ブランドの「ごろっとタマゴサンド」。“まちかど厨房”といえば、店内手作りのお弁当がウリですが、カツサンドやたまごサンドもあるんです。

 パンの耳付きで、具材もボリューム満点。とくに挟まれた具のタマゴのゴロゴロ感がいいんです。2個入りもありますが、1個だけでもかなり満足感がある商品です。

ローソンの『まちかど厨房』ブランドの「ごろっとタマゴサンド」1個198円

 ただし、『まちかど厨房』(店内キッチン)の商品は店舗限定なので、どこのローソンでも買えるわけではありません。当然、状況に応じて他のコンビニでたまごサンドを買うこともあるのですが、やっぱりなんとなく味が違うな~と感じます。ただ、何がどう違うのかまではハッキリわかりません。そこで今回は、大手コンビニのたまごサンドの食べ比べをして、どれが一番美味しいのか、白黒つけてみることにしました。

 セブンイレブン、ローソン、ファミリーマート、ミニストップを駆け巡り、買ってきたたまごサンドは全6種類。なかでもローソンは『まちかど厨房』商品を含めると3種類も売っていて驚きです。数字的なデータは以下のとおり。

9月中旬のある日、コンビニにあった「たまごサンド」のみをピックアップ

 同じくコンビニグルメの代表格であるおにぎりで言えば、120g前後の鮭おにぎり1個が平均200kcal。それと比較すると、ヘルシーな印象のあるたまごサンドですが、お値段もカロリーもお高めですね。また商品名を見ると、当然ですが、各社ともに卵には相当こだわっているのがわかります。

 ただし、この中で明らかに違うのが、ローソンの「厚焼きたまご」(298円)です。ほかはすべて茹でたタマゴとマヨネーズ和えの具なので、これはちょっと別枠でご紹介します。ではさっそく食べ比べスタート!

さっそくサンドイッチをオープン!

上段左が「ごろっとタマゴサンド」、右が「厚焼きたまご」(共にローソン)。下段は左から「ななたま使用 たまごサンド」(セブン)、「たまごのコク広がる たまごサンド」(ローソン)、「コクのある味わい たまごサンド」(ファミマ)、「ジューシーでコクのあるたまご たまごサンド」(ミニストップ)

 まず、中身を確認すべく、たまごサンドを全部オープンして検証します。並べてみるとどれも具材がパンの端っこまで入っているのがわかって、なんだかちょっと嬉しい。

たまごのボリュームが多いサンドイッチは?

 さて、具の量から比較していきます。まずボリューム的には、ローソンの「ごろっとタマゴサンド」が圧倒的。白身もゴロゴロ入っていて、存在感がスゴいです。ちなみに食感もふわふわ&ホクホクしていてかなり旨し。

ローソンの「ごろっとタマゴサンド」の具

 その次に具が多いのは、セブンイレブンの「ななたま使用 たまごサンド」。パンからはみ出ていて、白身もゴロッとしています。ただ、具の存在感と食感の豊かさという点で、やはりローソンのほうに軍配が上がります。

セブンの「ななたま使用 たまごサンド」の具.。ちなみに、“ななたま”って何だろうと思って調べたら、タマゴの味が濃い卵なんだそう。セブンでは、これを卵マヨネーズにも使っているとのこと

 ボリューム感対決の結果は下の通り。『まちかど厨房』で手作りしているローソンの「ごろっとタマゴサンド」はやはり出色の出来です。

【たまごの量】
1位:ローソン「ごろっとタマゴサンド」
2位:セブンイレブン「ななたま使用 たまごサンド」
3位:ローソンの「たまごのコク広がる たまごサンド」

たまごの色&コクの比較

右から2番目がファミマの「コクのある味わい たまごサンド」で、一番色が濃い

 次に検証したのは具のタマゴの色と味わいのコク深さです。もっとも濃い黄色をしているのがファミリーマートの「コクのある味わい たまごサンド」。ひと口かじるだけでも、濃厚な卵黄のコクが感じられます。

 続いて色が濃いのは、ローソンの「たまごのコク広がる たまごサンド」。これも卵黄のコクをしっかり感じますが、ファミマと比較するとやや劣ります。というわけで軍配はファミマに。

【タマゴの色&具のコク】
1位:ファミマ「コクのある味わい たまごサンド」
2位:ローソン「たまごのコク広がる たまごサンド」
3位:ローソン「ごろっとタマゴサンド」

マヨネーズの量と味を検証

 次にマヨネーズについて。マヨネーズ好きの人にとってはたくさん使ってあるほどイイ! となるんでしょうが、やはり多すぎるとちょっとクドく感じます。なので、評価としては少しマイナス。

 マヨネーズの量が多いと感じたのはセブンの「ななたま使用 たまごサンド」。よく言えばジューシー、悪く言うとべちゃっとしています。次点でミニストップの「ジューシーでコクのあるたまご たまごサンド」もマヨ多め。マヨが多いと、ファーストインパクトは強めなのですが、食べ飽きてきます。

 マヨネーズはあくまで主役の卵をアシストする程度が理想だとすれば、ローソンの「ごろっとタマゴサンド」や、同じくローソンの「たまごのコク広がる たまごサンド」、ファミマの「コクのある味わい たまごサンド」が適量だと感じました。

 もちろんマヨネーズの味にも個性があります。とがった感じがなく、優しい味わいということで選ぶと、群を抜いてローソンの「ごろっとタマゴサンド」のマヨは優秀に感じました。結果は以下の通り。やはりローソン強し、です。

【マヨネーズの美味しさ】
1位:ローソン「ごろっとタマゴサンド」
2位:ローソン「たまごのコク広がる たまごサンド」
3位:ファミマ「コクのある味わい たまごサンド」

パンのしっとり具合にも注目!

 さて、サンドイッチで大事なものといえば、やっぱりパンですよね。パサついていると食べにくいので、しっとりしているのが理想です。しっとり具合で比較すると、セブンの「ななたま使用 たまごサンド」とファミマの「コクのある味わい たまごサンド」の2つはかなりしっとりしています。また、ローソンの「ごろっとタマゴサンド」は、耳は硬めですが、パンはソフト。

 ちなみに、撮影・検証している間にパンは乾燥して刻々とパサつき始めそうなものですが、この3つに限ってはしっとり感がずっと持続していました。

【パンのしっとり感】
1位:セブン「ななたま使用 たまごサンド」
2位:ファミマ「コクのある味わい たまごサンド」
3位:ローソン「ごろっとタマゴサンド」

最終ジャッジ! 一番優秀なたまごサンドは?

左から「ななたま使用 たまごサンド」(セブン)、「たまごのコク広がる たまごサンド」と「厚焼きたまご」(共にローソン)、「コクのある味わい たまごサンド」(ファミマ)、「ジューシーでコクのあるたまご たまごサンド」(ミニストップ)。手前はローソンの「ごろっとタマゴサンド」

 さあ、というわけで一番美味しいたまごサンドを決定していくわけですが、その前に、後回しにしていたローソンの「厚焼きたまご」(298円)。これ、実はめちゃくちゃ美味しいです。分厚い玉子焼きはあっさりした塩味。パンにからしマヨバターが塗ってあって、このからしがとてもいいアクセント。“大人のたまごサンド”といった感じで、お酒のつまみにもなりそう!

 ただ、今回のたまごサンド対決では、変わり種すぎて比較にならないので、勝手に特別賞を授与させていただき、ほかの5つで対決します。

ローソンの「厚焼きたまご」は実はかなりウマい

 結果から言うと、ズバリ優勝はローソンの「ごろっとタマゴサンド」。量・ふわふわホクホクした食感・白身のゴロゴロ感、さらにマヨネーズの優しい味も◎。ほぼ完璧です。パンに耳がついたままだというのに、そのハンデをまったく感じさせない威風堂々とした美味しさでした。

 あえて難点を挙げるとすると、その買いにくさ。前述したように、『まちかど厨房』はどのローソンにもあるわけではないので、いつでもどこでも食べられる、という手軽さがないのは少し悲しいところです。

ローソンの「ごろっとタマゴサンド」のパンを一枚はがした状態

 次に準優勝ですが、卵の濃厚なコク、パンのしっとり具合、マヨネーズの適度な塩梅に鑑みて、ファミマの「コクのある味わい たまごサンド」に決定! これも相当にレベルの高いたまごサンドでした。しかもこれならどこのファミマでも、在庫があればいつでも買えます。

 ちなみに3位はローソンの「たまごのコク広がる たまごサンド」。卵黄のコクをしっかり感じられる優秀サンドでしたが、総合力で上位2品にあと一歩及ばず、といった結果に。

【総合評価】
1位:ローソン「ごろっとタマゴサンド」
2位:ファミマ「コクのある味わい たまごサンド」
3位:ローソン「たまごのコク広がる たまごサンド」
特別賞:ローソン「厚焼きたまご」

 というわけで、結果的には1位と3位がローソン。コンビニ各社の中でも、ローソンの「たまごサンド」は抜きん出てレベルが高いことが判明。

 興味が湧いた人は、ご自身の好みの基準で「たまごサンド」を食べ比べてみてください。「自分はこんなタイプのたまごサンドが好きだったんだ」とか「あれ? 今まで美味しいと思ってたけど、他のと一緒に食べるとそうでもないな」とか、いろいろ発見があって楽しいですよ。

(撮影・文◎土原亜子)