人気定食チェーン店として全国に展開している「やよい軒」。一汁三菜スタイルの定食をおかわり自由なごはんと合わせてお腹いっぱいに食べられるとあり、大学生やサラリーマンを中心に絶大な人気を誇っている。そんなやよい軒が4月27日より新テイクアウトメニューとして「おうち定食」を始めた。今までもテイクアウトを行ってきたやよい軒が新たなテイクアウトを打ち出した理由とは? 担当者に話を聞いてみた。

やよい軒、4月27日から「おうち定食」がスタート!


○「定食」を自宅でも

昨今のコロナ禍で盛り上がりを見せているテイクアウト。Uber Eatsなどのデリバリーサービスも人気を呼び、利用者も増加の一途をたどっている。各社工夫を凝らしたテイクアウトメニューが続々と登場する中、やよい軒では「定食」にこだわったメニューを提供するという。

マーケティング部の末次さんは「時短営業の結果、夕食難民と呼ばれる人が増えたように従来の定食を食べられるお店が減っています。テイクアウトにはファストフードが多く、食生活がどうしても乱れてしまいがちに。そこで一汁三菜とバランスのよい定食へのニーズが高まってきています」と語る。

やよい軒ではもともとテイクアウトメニューとして、弁当の販売を行っていた。しかし、やよい軒の人気のひとつであるごはんおかわり無料のサービスは難しく、さらにイートインでは男性が多いのに対し、テイクアウトでは女性やファミリー層の利用が多いなど客層にも変化があったことからこの度テイクアウトを一新。やよい軒らしく定食を自宅でも楽しめるメニューを販売する。

「おうち定食」メニューは14種類。毎日食べても飽きないようさまざまなおかずが用意されている


○「おうち定食」の特徴は?

今回新発売した「おうち定食」は、炊き立てのごはんに味噌汁、そしてメインおかずと副菜を合わせた一汁三菜スタイル。それぞれを別の容器で提供することで、家庭でもバランスの良い定食を楽しむことができるというものだ。

女性人気の高い「なす味噌と焼魚」(930円)。ごはんと味噌汁におかずが並ぶ定食スタイル


ラインナップは14種類で、今後も季節のメニューなどが増えていく予定とのこと。価格はおおよそ1,000円以内で、人気の「しょうが焼」は640円、「チキン南蛮」は760円。女性に人気な「なす味噌と焼魚」(930円)などのメニューを揃え、ファミリー層向けにお子様ランチ(390円)も販売している。また、おかずだけがほしいという声に応え、通常価格の150円引きでおかずのみを購入することの可能だという。

注目はごはんの量を選べることだろう。普通盛、大盛、超特盛の3種類から好きな量を選ぶことができ、超特盛はなんと茶碗およそ2.5杯分もの量になるという。やよい軒の特徴であるごはんおかわり無料を自宅でも楽しんでほしいと、大盛・超特盛へのサイズ変更は無料。かなり太っ腹なサービスだが、米に力を注ぐやよい軒のこだわりが込められている。

左から超特盛、大盛、普通盛のごはん


○おいしいごはんをお腹いっぱい食べてほしい

「ごはんがうまいから、定食がうまい。」をキャッチフレーズとするやよい軒。主食・主菜・副菜を基本とする定食の基本となるのが主食のごはんだ。店内では炊き立てのあたたかなごはんを提供し、おかわり自由とすることでたくさんのごはんを食べてもらえるようアピールしている。

やよい軒や持ち帰り弁当のほっともっとを運営するプレナスは、年間約4トンの米を使用、全国に4つの精米センターを持つことで鮮度の高い米を店舗へ届けている。年間を通して同じおいしさを保てるよう、季節によって米のブレンドを変えるほどのこだわりを持ち、店舗でも細かいマニュアルをもとに炊き上げているという。

プレナス屋上にある田んぼ。これから水を入れ田植えの季節となる


「コロナ禍で生産地が在庫過多になっていることや、米の消費量が年々減少していることから、サステナビリティが保たれにくい状況が続いています。いくらでもお米を食べていいよとおかわり自由サービスを行うことで、もっとお米を食べてもらう取り組みを進めていきたいと思っています」

そう語るのはコーポレートコミュニケーション室長の古賀さん。米文化を継承する取り組みとして、プレナス本社の屋上で小学生が田植え体験を行う米育活動やスマート農業による米作りなど、定食や弁当の主食である米に力を入れることでよりおいしいごはんを提供している。

「おうち定食」では、お茶碗のように深い専用の容器にふんわりとごはんを盛ることで、最後の一粒までふっくらとした米を楽しめるそうだ。

○「おうち定食」を実食

「チキン南蛮」(760円)を実食! あおさの味噌汁の香りがよく、おかずのボリュームもあって満足感あり。ごちそうさまでした!


新発売の「おうち定食」。さっそく食べてみたので食レポを少し。今回は人気メニューだという「チキン南蛮」(760円)をいただいた。ごはん、おかず、味噌汁の3つに容器を分けてあることで、机に並べるといかにも定食らしい三角食べができるスタイルに。チキン南蛮に野菜サラダがついているので、油ものだけ食べてしまった……という罪悪感なく食べられた。家まで持ち帰ったため少し冷えていたが、温めるとごはんがほっかほかに。米がべちょっとならないので箸が進み、タルタルソースがたまらないチキン南蛮を前に、大盛でもよかったなと少し反省した。

現在はゴールデンウィーク明けの5月10日14時まで、「チキン南蛮」「しょうが焼」「サバの塩焼」「和風おろしハンバーグ」の4商品を、100円引きの特別価格で販売するキャンペーンを実施中。外出自粛が続く今、自宅に定食をテイクアウトというのも一つの選択肢に加えてみるのもよさそうだ。