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　スパイスカレーの激戦区として、全国的に知名度が上がりつつある大阪・本町。ここで10年以上、人気の「欧風カレー」を提供し続けているお店が、今回ご紹介する『白銀亭』です。

　入り口の看板に書かれているのは「辛口カレー専門店」。ちょっと不思議な辛口カレーで、一度食べるとクセになる味なのです。

大阪のビジネス街で行列の絶えない『白銀亭』の欧風カレーとは？

ビジネス街の一角にあるオシャレな外見が『白銀亭』

　大阪・本町はビジネス街にあり、忙しいサラリーマンのランチ需要に、サッと食べられるカレーの店が人気です。最近ではスパイスカレーのお店が多く出店し、激戦区となりつつあります。

『白銀亭』は、そんなスパイスカレーブームが巻き起こる前の2007年にオープン。当初から現在に至るまで、人気を牽引する店としてランチの行列が絶えることがありません。

白銀亭の店内はカウンターだけのシンプルな造り

　ガラス張りのオシャレな外観は、一見するとカレー屋とは思えない佇まい。店内に入ってみると、オープンキッチンにコの字型のカウンターがあるだけのシンプルな造りになっています。

メニューはカレー屋さんの基本に忠実な構成

　こちらが白銀亭のメニュー。ほうれん草カレーにも心惹かれますが、イチオシの「トンカツカレー」を注文しました。

カツが見えない「トンカツカレー」900円（税込）

　注文後に目の前で揚げられ、サクサクッと軽快な音を立ててカットされたカツが乗せられます。

　カツカレーといえば、ご飯の上にカツが乗っていて、カツの半分くらいにルーが掛かっているのが定番ですが、こちらの「トンカツカレー」は完全にカツが見えなくなる全掛けスタイルになっています。さて、実食してみましょう。

「一口目は甘いのに、辛口」という不思議な体験

　まずは、ルーとご飯のプレーンな部分からスタート。表の看板にあった辛口専門という文字を頭の中に浮かべながら、恐る恐る一口。「……あれ！？」

　初めて食べる人は、その味わいにきっとビックリするはず。なぜなら、最初の一口は甘くてフルーティー。そう思った次の瞬間、辛さが口の中に一気に広がるのです。徐々に辛くなるのではなく、急に辛さがグッと来るタイプ。肝心のルーはトロリと濃厚で、お肉はよく煮込まれていてトロトロでした。

食べやすさとボリュームのバランスがいい『白銀亭」のトンカツ

　上にのった『白銀亭』のトンカツは横方向だけじゃなく、縦方向にもカットされている一口サイズ。ちょうどいいボリュームで食べやすいので、ほかのカレー屋でもこの切り方を採用して欲しいくらいです。

　また、揚げたてのカツはカレーが掛かっているのに、サクッとした食感も残っています。このカツを一言でいうと「よく分かってる！」といった感じで、完成度が高いのです。

付け合わせも絶品！　右がおすすめの「玉ねぎピクルス」

　ちなみに『白銀亭』を訪れたらぜひ食べてほしいのが、付け合わせの「玉ねぎピクルス」。シンプルな酢漬けで、玉ねぎ本来の甘みとサッパリ感が強く、口の中の味をリセットするのにピッタリです。

　急に来たカレーの辛さは時間が過ぎると徐々に減少。いったん仕切り直して食べてみると、また甘さから辛さへの変化が楽しめます。

本店が閉店していたら2号店へ、レトルトも販売中

『白銀亭』2号店の外観。地下鉄・本町駅に直結

　営業時間は16時までとなっていますが、カレーがなくなり次第早めに閉店してしまうときもあります。そんな時は、お店から徒歩5分ほどの距離にある「2号店」へ行ってみましょう。本店以上にカレー屋らしからぬ外観で、本店より人混みは少なめ。営業時間も21時までなので、安心して利用できますよ。

レトルトの「大阪あまからビーフカレー」も発売中

　ちなみに、『白銀亭』のカレーを手軽に食べられるレトルトの「大阪あまからビーフカレー」も発売中。特有の甘さと辛さが上手く再現されているので、大阪に来られない人はぜひ味わってみてください。

（撮影・文◎けいたろう）

●DATA

白銀亭

住：大阪府大阪市中央区淡路町4-4-12 ダイドーメゾン大阪御堂筋1F
TEL：06-7654-1067
営：月~金11:45~16:00（L.O.） ※土曜は14:00（L.O.）
休：日・祝日
※売切れ次第終了　※開店時間が遅れる場合があります。

白銀亭2号店

住：大阪府大阪市中央区南本町3-6-14 イトゥビルB2F
TEL：06-6484-5414
営：平日11:30~15:00、17:30~21:00（土曜は15:00まで）
休：日・祝日

●著者プロフィール

けいたろう
旅するグルメライター。大阪と京都をむすぶ京阪電車の沿線在住で、複数の旅行情報サイトにて旅とグルメのガイド記事を執筆。気になるグルメ情報があるとB級グルメも高級店も穴場のお店も有名行列店でも、とにかく幅広く取材！食楽webでは関西グルメ情報を中心に紹介しています。