セリエAの“鉄人”冨安、驚異的な適応能力をイタリア紙が称賛 「レベルが違う」
セリエAで唯一開幕からフル出場 CBに加え、両サイドバックもそつなくこなす
ボローニャの日本代表DF冨安健洋は、現在セリエAで唯一開幕からフル出場を続けている。
イタリア紙「コリエレ・デロ・スポルト」は現地時間23日付の紙面で、「トミヤスは一番のサムライ」と称賛している。
日本代表の次世代DFリーダーとして期待を背負う冨安は、アビスパ福岡の下部組織で育ち、2015年にトップ昇格。18年にベルギー1部シント=トロイデンに移籍し、昨季からボローニャで主力として活躍している。
今季はここまでリーグ戦全23試合にフル出場(計2070分)して2ゴールを記録。センターバック以外に、右サイドバック、不慣れな左サイドバックでの起用にも対応している。これまでベネベントのポーランド代表DFカミル・グリクも開幕からピッチに立ち続けてきたが、現地時間2月21日のセリエA第23節ローマ戦(0-0)で後半12分に2枚目のイエローカードで退場処分を受け、フル出場記録はストップした。
「コリエレ・デロ・スポルト」紙は冨安のほか、ブラジル人DFダニーロ(2051分)、イタリア代表MFソリアーノ(2039分)と、プレー時間トップ5にボローニャの選手3人がランクインしていることに注目。なかでも、冨安を「一番のサムライ」と称賛している。
「注目しよう。最初からロスタイムも含めて最後まで。なぜなら、微塵も間違えない。交代させるかどうかはより慎重になる。ずる賢さを身につければ、技術的にもフィジカル的にも、トッププレーヤーになるためのすべての力を備えている。プレミアリーグやブンデスリーガ、ヨーロッパの重要なクラブが獲得を狙っているのも偶然ではない。イタリアの毎年スクデットを獲得しているクラブが、トミヤスを好きなのは確かだ。しかし、イギリスへ移籍することは、ボローニャにとってはより意味が大きい。移籍金で大きな利益を得られる」
記事では、21日に行われたセリエA第23節サッスオーロ戦(1-1)の冨安のプレーにも注目。前半30分に左サイドバックのDFアーロン・ヒッキーが一発退場となり、冨安が右サイドバックからスライドして起用されており、「すべてのディフェンスのポジションをこなせる」と評価している。
「イタリアのサッカーに溶け込んだその速さ。信じがたいが、すでに昨シーズンの初戦で、イタリアでずっとプレーしてきた選手のようだった。これは何を意味するのか。それは、トミヤスが違うレベルの選手だということだ」
ビッグクラブを含めて、世界中が注目していると噂される冨安。その評価は試合を重ねるごとに上がっている。
(Football ZONE web編集部)