宇都宮大学は21日、毎年2月と3月に行っている個別学力検査、いわゆる2次試験について新型コロナウイルスの影響から前期・後期のいずれの日程も行わないことを発表しました。

宇都宮大学では前期日程は2月25日、後期日程に3月12日にキャンパス内での個別学力検査を予定していましたが、新型コロナウイルスの影響などを踏まえ、21日に中止を決断したということです。

前期の検査の出願を今月25日から受け付ける直前でした。

中止に伴う新たな選抜方法は学部などによって異なります。

5つの学部のうち、共同教育学部を除く4つの学部ではもともと予定されていた英語や数学などの個別学力検査の代わりとして、今月16日と17日に行われた大学入学共通テストから各学科が求める教科の点数を2倍にするなどの換算を行った上で評価します。

共通テストと二次試験の配点の比率は例年から大きな変更はないということです。

教員を目指す学生らが志願する共同教育学部では、例年行ってきた面接の代わりに論作文の提出を求めます。

実技を課してきた音楽や体育などの分野は実技を収録した映像の提出などで対応します。

また、いずれの学部でも後期日程では代わりの検査は行わず、大学入学共通テストの成績のみで評価を行います。

宇都宮大学によりますと、国公立大学で個別試験の中止を決めたのは、去年7月末に中止を発表した横浜国立大学に続いて全国で2校目だということで、入試担当者は「出願時期の直前に混乱を招いて申し訳ないが、受験生の健康と安全を最優先に苦渋の決断をした」と話しています。