鹿児島県と聞くと、読者は何をイメージするだろうか?

桜島の噴煙、西郷さん、黒豚、......いろいろあるだろうが、お酒好きにとっては、やはり焼酎じゃない? いわゆる芋焼酎だ。匂いが気になるという人も、かつてはいたが、今や日本全国を席巻している。コンビニをのぞいてみても、芋焼酎がずらりと並んでいる。

そんな鹿児島の芋焼酎について、2020年11月7日、次のようなツイートが投稿され、話題となっている。

写真は、とある売店のようだ。「100円」という値札がずらり並んでいるが、これはいったい何だろう?

焼酎が缶コーヒーより安い鹿児島」というコメントが添えられている。どうやら100円なのは、焼酎のようだ。「さつま島美人 水割り 100円」らしい。

ちなみにその横に並んでいるカルピスウォーター、三ツ矢サイダー、コカコーラは200円。しかも「鹿児島ユナイテッドFC オフィシャルウォーター」は160円。なんと水より安いのだ。

ツイッターにはこんな声が寄せられている。

「さすが焼酎の国ですね!」
「ソフトドリンクは200円なのか...(困惑)」d「コーラより安い焼酎」d「カルピスウォーターの半額」

いったいこれは、どうなっているのか? Jタウンネット記者は投稿者の「Gringoまたは白岳四郎(しろ)」(@candama)さんと、この売店「のんかたゾーン」を出店した鹿児島ユナイテッドFCに取材した。

広報「200杯以上売れました」


「Gringoまたは白岳四郎(しろ)」(@candama)さんのツイートより

投稿者の「Gringoまたは白岳四郎(しろ)」さんによると、この写真を撮影したのは、11月7日、鹿児島市の白波スタジアム、J3鹿児島ユナイテッド対ロアッソ熊本戦のスタジアムグルメエリアだった。

ちなみに「東京在住の熊本サポーターです。鹿児島にはGOTOキャンペーンで行きました」とのこと。当日の様子を、こう語った。

「鹿児島の試合には初めて行ったのですが、他クラブのサポーターから『鹿児島のスタジアムには振る舞い酒があってタダで焼酎が飲める、○○サポは何升飲み干したらしい』と聞いていたので楽しみにして行きました。
振る舞いではありませんでしたが、100円で販売というのは、この日が『さつま島美人』のスポンサーマッチだったからなのか、毎試合なのかは分かりません」

と振り返る。続けて、

「私のツイッター名の白岳四郎は、ロアッソ熊本のスポンサーのお酒『白岳しろ』なのです。全国的にはマイナーな米焼酎を知ってもらいたくて付けたのに、(今回のツイートで)結果的に芋焼酎をPRしたのが何とも皮肉です」

と、なんとも残念そうにコメントした。

ところで、白岳四郎さんの疑問を解決するため、鹿児島ユナイテッドFCに電話で聞いてみた。

取材に応じたのは、広報担当者だ。

「11月7日に開催された第26節は、オフィシャルパートナーである『さつま島美人 special match』ということで、さつま島美人を1杯100円で特別販売しました。当日は、200杯以上、販売されたと聞いております。
この企画は、今シーズン終了まで続ける予定です。コロナ禍にあって、いろいろ制限もございますが、ぜひ足をお運びいただいたいと思います」

なお焼酎は、水割り・お湯割り・ロックより選べるという。他チームのサポーターたちもちょっと見逃せない。GoToで「さつま島美人1杯100円」の鹿児島遠征、考えてもいいかもしれない。