学生寮で初の新型コロナ関連倒産 「開成学生会館」などを運営する開成(東京)が破産開始
オンライン授業の導入により、退寮生が続出
(株)開成(TDB企業コード:983182994、資本金3000万円、東京都武蔵野市中町1-31-1-602、代表緒方司氏)は、9月9日に東京地裁より破産手続き開始決定を受けた。破産管財人は小田切豪弁護士(新宿区新宿1-8-5、三宅・今井・池田法律事務所)が選任されており、管財人代理は同事務所の武井陽太郎弁護士ほか1名。
大半の物件を不動産オーナーから借り上げての運営だったが、2物件を自社で取得する際に借入金が増加し、財務体質が悪化。このため、2019年7月に1物件を売却しリースバックを受けるなどのリストラに取り組んでいた。
一部を除き在寮生は10月末までの退寮を迫られる
しかし、新型コロナウイルス対策のため、多くの大学がオンライン授業を導入したことで、上京して入寮する必要性が低くなり退寮生が続出。満室物件でも在寮生が半数未満となるケースも出てきたため、支えきれず今回の措置となった。負債は現在調査中。
多摩地区での、新型コロナウイルス関連倒産は17件目。
なお、不動産オーナーの厚意による一部物件を除き、在寮生は10月末までに退寮を迫られており、給食も9月10日以降は停止している。