プレミア、新型コロナウイルスで打ち切りの場合、リバプール初優勝無効の可能性も?

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現在、世界中で猛威を振るう新型コロナウイルスプレミアリーグのタイトルレースや残留争いに多大な影響を及ぼす可能性があるようだ。イギリス『テレグラフ』が報じている。

今シーズンのプレミアリーグで圧倒的な強さを見せるリバプール。2位以下に勝ち点22差を付け、残り4勝で自力優勝を手繰り寄せられることもあり、悲願の初優勝を阻むものは何もないと見られる。だが、その優勝を唯一阻む可能性を持っているのが、新型コロナウイルスのようだ。

『テレグラフ』が伝えるところによれば、ヨーロッパ各国での新型コロナウイルス感染拡大を受けて、イギリス政府が今後2カ月以上に渡って国内で行われるスポーツイベントの中止を要請する可能性が高まっているという。

そして、仮にその決定がなされた場合、プレミアリーグは2019-20シーズンの取り扱いに関して、シーズン短縮が決定した段階での順位表を最終結果として支持するか、シーズン全体を無効とするか、との難しい判断を会議によって決める必要が出てくる。

その中で通常、幾つかのスポーツにおいては消化した試合数、残り試合数などを考慮して判断が下される。

イングランドのトップディビジョンにおいては1939-40シーズンに3試合を消化した段階で第二次世界大戦の勃発によって、リーグ戦が打ち切りに。その際、首位に立っていたのはブラックプールだったが、最終的に同シーズンのリーグ戦の戦績は無効となっていた。

普通に考えれば、リバプールの優勝は事実上決定しており、それを無効とするのはおかしいように思われる。だが、3つの降格枠の取り扱いやヨーロッパコンペティションへの出場権という問題を同時に考慮すると、シーズン短縮が決定した段階での順位表を最終結果とした場合、多くのクラブから反対の声が挙がることは自明の理だ。

なお、『テレグラフ』によると、こういった緊急事態における特定のルールは存在しておらず、現時点でどちらに転ぶかは全くもって不明だという。

一番は新型コロナウイルスの感染が収束し、リーグ戦の全日程が無事に完了することだが、仮にシーズン打ち切りという苦渋の決断を下した場合、全クラブが納得する形での決着は非常に困難と言わざるを得ない。