普段何気なくやっている行為がクルマを傷める!

 部品の集合体であるクルマはどうしても日常的に使用することで徐々に消耗していってしまう。とはいえその消耗具合は、日常何気なくやっている行為や動作によって差が出てくることもあるのだ。その差は微々たるものだとしても、それが年単位となると確実に違いは出てくる。そこで今回はそんなクルマを傷める可能性のある習慣をご紹介しよう。

1)完全停止前に前進・後退を切り替える

 AT車で意外とやってしまっている人が多いように思えるこの行為。たとえば車庫入れでリバースギヤに入れるときに、完全に停止する前にギヤを変えてしまうというものだ。低速であればとくにショックや音もなくリバースに入ってしまうが、当然これはミッションに負担がかかる行為となる。最悪の場合はギヤが破損し、その場から動けなくなってしまう可能性もある危険な行為なのだ。

2)クラッチペダルに足を乗せたまま走る

 軽自動車など、足もとの空間が狭い車種ではフットレストが備わらないマニュアル車も存在するが、足の置き場がないからといってクラッチペダルに足を乗せたまま走るのはNGだ。足に力を入れてないつもりでも、自重でペダルを無意識に踏んでいる場合もあり、常に半クラッチ状態となる可能性がある。また、いざという時左足に力が入ると当然クラッチペダルを踏むことになり、一気に駆動力を失って思わぬ事故につながる可能性もあるのだ。

洗車をしないと汚れるだけでなくボディが傷む

3)据え切りをしまくる

 パワーステアリングが付いていない(重ステ)クルマに乗ったことがある人ならわかると思うが、停止状態でステアリングを切る“据え切り”は非常に力がいる作業となる。パワーステアリング付では感じないかもしれないが、据え切りはそれだけステアリングまわりに負担がかかる行為なのだ。そのため、車庫入れをするときなども、極力クルマが前後に移動している状態でステアリングを切ることを意識するだけで痛みのスピードを遅くすることができる。

4)急な加減速をしない

 急加速や急減速、急ハンドルといった急のつく動作をすると、当然ながら前後左右の方向に大きなGがかかる。すると当然各取り付け部やそれを支えるゴム類などに大きな負荷がかかることになる。1回の負荷はそこまで影響がないものだとしても、それが日常的に発生することで当然劣化は早まってしまうのは言うまでもない。クルマに優しい運転こそがクルマを長持ちさせる秘訣というわけだ。

5)洗車をしない

 厳密に言えば洗車をすることでも“洗車キズ”と言われるキズはついてしまうが、だからといってまったく洗車をしないというのはオススメできない。完全に風雨から守ることができるガレージなどがあるなら別だが、屋外駐車などの場合、風で運ばれてくる土や砂、葉っぱや小枝などが蓄積することになる。それを放置していると、水抜き穴が詰まって思わぬ腐食を発生させたり、樹液や鳥のフンなどで塗装を傷めることになってしまう。