見合わせ抽選の結果、ドイツ杯2回戦の相手がブンデス2部VfLボーフムに決まった時、「とても特別な瞬間だった」と振り返ったのが、バイエルン・ミュンヘンのレオン・ゴレツカだ。ボーフムに生まれ、ボーフムで育ち、VfLボーフムのユースチームで育成されてプロへの階段を駆け上がっていったことを思えば、それは決して驚くような言葉ではないだろう。

 その後に移籍したFCシャルケ04での5年間でドイツ代表へと飛躍を遂げ、2018年には王者バイエルン・ミュンヘンへと加入。昨季はリーグ戦30試合に出場するなど初年度から主力の一角を担ったが、今季は大腿の負傷により大きく出遅れ最近2試合で終盤より出場しているところだ。

 「手術を受けた時に、すぐにスケジュールに目をやったんだ。そして早い段階から、この試合のことを意識していた」と同選手。ここ2週間ではチーム練習に参加し、ここ2試合で実践も味わったことからも、「今はトップコンディションにあるという感じさ」と明るい表情を浮かべている。

 コヴァチ監督も「とても良い感じだ」と述べていることからも、「家族や友人にとっても特別な」この試合で、ゴレツカが今季初先発出場を果たす可能性は確実にあることだろう。